J論 by タグマ!

プロ野球ファンがユニホームを来て野津田に大集合(えのきどいちろう)

有料WEBマガジン『タグマ!』編集部の許可の元、タグマ!に掲載されている有料記事を一部掲載いたします。


プロ野球ファンがユニホームを来て野津田に大集合(えのきどいちろう)J論プレミアム

タグマ!サッカーパック』の読者限定オリジナルコンテンツ。『アルビレックス散歩道』(新潟オフィシャルサイト)や『新潟レッツゴー!』(新潟日報)などを連載するえのきどいちろう(コラムニスト)と、東京ヴェルディの「いま」を伝えるWEBマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を運営する海江田哲朗(フリーライター)によるボールの蹴り合い、隔週コラムだ。
現在、Jリーグは北は北海道から南は沖縄まで58クラブに拡大し、広く見渡せば面白そうなことはあちこちに転がっている。サッカーに生きる人たちのエモーション、ドキドキわくわくを探しに出かけよう。
※アルキバンカーダはスタジアムの石段、観客席を意味するポルトガル語。

プロ野球ファンがユニホームを来て野津田に大集合(えのきどいちろう)[えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』]二十二段目

▼ゼルビア後援会が仕掛けた粋な企画

本稿は11月末の執筆だ。24日にJ2リーグ戦日程が終わり、悲喜こもごもの人間ドラマが繰り広げられた。J1自動昇格の2枠には柏レイソルに続き、横浜FCがすべり込み、大宮はプレーオフにまわることになった。柏が京都を13対1のJ新記録で打ち負かしたのも話題になった。水戸や京都はプレーオフに届かなかった。津村記久子さんの『ディス・イズ・ザ・デイ』じゃないけれど、この日、きっぱりと決着がつく。残留争いのほうでは栃木SCがオーラスで鹿児島を抜き、涙のJ2残留を決めたのだった。

で、僕が今回書きたいネタは昇格にも残留にも関係ない「ぬるーい話」だ。サッカーファンは熱いネタが好きだと思うから最初の謝っておく。ごめんなさい。町田なのだ。町田ゼルビア。それも名称変更問題みたいなホットなネタじゃない。FC町田ゼルビア後援会が主催している「プロ野球ファン大歓迎企画2019」というのに参加してきたのだ。ご存知だろうか。もう4年続けて恒例企画になっている。僕は一度、これに参加したいなぁと思っていたのだ。

ただ町田は降格の可能性があった。もし、武運拙く降格が決まってしまったら「プロ野球ファン大歓迎企画」なんか取り上げてる場合じゃない。書きたいなぁ書かせてくれないかなぁと天に祈る毎日だった。祈りが通じて町田のJ2残留が確定し、晴れて11月10日の第40節・山口戦に触れられることを幸いに思う。

おそらく本稿をご覧のサッカーファンはこの企画を一度は耳にされたことがあるんじゃないか。シーズンが終わってヒマを持て余してるプロ野球ファンに「サッカー見ませんか?」と働きかける作戦だ。あわよくば取り込みたいのだが、そういうマーケティングっぽい狙いよりも、「こっちの仲間にもなってよ」的なフレンドリーさを感じる。昔はネットで「野球豚」なんて対立感情アオッてるのを見かけたが、今は「野球vsサッカー」の二項で争う理由がよくわからない(例えばBリーグは?)時代だ。ていうかそもそもスポーツ好きはあれこれ色々興味を持っててフツーじゃないかなぁ。では、ちょっとFC町田ゼルビア後援会の案内文を見てみましょう。

プロ野球ファン大歓迎企画2019

プロ野球ファンの皆さま
長いシーズン、お疲れさまです。
さて、サッカーはもう少し試合が残っています。応援されている球団のユニホームを着て、いつもと違うスポーツ観戦を楽しみませんか?
今年もプロ野球ファンの皆さまえお「無料」でご招待します。

11月10日(日)14時00分試合開始
明治安田生命J2リーグ
FC町田ゼルビア(東京都)vsレノファ山口(山口県)

「2部リーグではありますが」
「小田急小田原線鶴川駅からバスで15分かかりますが」
久しぶりの方も、初めての方も、サッカー観戦へ行きませんか?

スタジアムと生ビール
イケメンのマスコット
東京都とは思えない豊かな自然

ご来場お待ちしております。

もう文面見ただけで、あぁ、この後援会の人はいい人なんだなぁと思うじゃないか。「プロ野球のユニホームを着用(上着のみで可、法被もOK)」「先着500名様」という条件だ。色んな球団のユニホームを着た野球バカがひと固まりになって、オールスターゲームよろしくわーわーゼルビアを応援している様が目に浮かぶ。何てデタラメな、そして心温まる光景だろう。是非そこに加わりたい。


3ショット真ん中はゼルビア絵師・ながさわたかひろさん。僕らが来てるのに驚いていました。

▼幸せな空間が広がっていた

友人の加藤賢崇(以下、ケンソー)に連絡を取った。ケンソーは俳優、CMナレーター、音楽家、漫画家として旺盛に活動を続けてきたが、最近のツイートを見るとサッカーの話題が多い。当コラムでは以前、ケンソーの息子さん(レノファサポ)の「東京→みらスタ」自転車旅を取り上げたことがあった。(四段目:知り合いの息子の冒険!)ケンソーは広島出身のカープファンだが、サッカーに関しては息子さん同様、レノファ山口を応援している。亡くなった奥さんが山口出身だった縁だと思う。カードが山口戦だったから真っ先にケンソーを思い出したのだ。ケンソーもこの野球ファン企画に興味を持ってくれた。但し、ひとつ約束を守ってもらわなきゃならない。

続きはコチラ
(※続きは「サッカーパック」に登録すると読むことができます。)

*****
J論プレミアム」のオススメ記事

「予算の少なさがストロングポイントに」大分トリニータ強化部長が語る来季の移籍戦略と展望【直撃インタビュー】

JリーグにやってくるFC今治に気になる存在がいる(海江田哲朗)