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【田村修一の視点】2024年10月26日 MIZUHO BLUE DREAM MATCH 2024 日本女子代表vs韓国女子代表

MIZUHO BLUE DREAM MATCH 2024 日本女子4(3-0)0 韓国女子
14:24キックオフ 国立競技場 入場者数12,420人
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なでしこジャパンが韓国に4対0と快勝した。

 

内容的には完勝だったが、佐々木則夫監督代行が試合後に語ったように、今後に向けての指標を示せたかといえば、決してそうではなかった。ベテランが中心の前半は、中盤ではスムーズにボールを繋げても、アタッキングサードに入るところではプレーのスピードも強度もボールを持たない選手の動きも足りず、有効な攻撃を繰り出すことがほとんどできなかった。パリ五輪以前の課題が露呈した内容だった。

 

後半は谷川萌々子の投入以降攻撃がダイナミックに活性化したが、谷川にそれだけの力があるのは以前からわかっていたことであり、目新しさは何もなかった。すべては池田ジャパンから少しずつ退行していた。

 

元々は新監督のもとで新たなスタートを切るハズの試合である。なでしこのこれからの方向性を示すのは、今後選ばれる新監督の仕事となる。

 

 

 

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。