J論 by タグマ!

『私は信じる、この国で唯一だろうが』仙台・スペイン人監督の選手育成論【Fリーグ】

有料WEBマガジン『タグマ!』編集部の許可の元、タグマ!に掲載されている有料記事を全文掲載させていただいておりますこの企画。
今回はフットサルを中心としたWEBマガジン「デジタルピヴォ!プラス」からの記事になります。


無料記事:「私は信じる、この国で唯一だろうが」仙台・スペイン人監督の選手育成論[Fリーグ第1節](2017/6/12)デジタルピヴォ!プラス
2017年06月12日更新

IMG_3366-640x426_1.jpg

杜の都のフラッグは風をその身に受け止め、誇らしく存在している。

DUARIG Fリーグ2017/2018 第1節
湘南ベルマーレ 6-0 ヴォスクオーレ仙台
2017年6月11日(日) 国立代々木競技場第一体育館 観客数:1,031人
[得点経過]
1-0 03分57秒 湘南 10 ロドリゴ
2-0 13分39秒 湘南 44 本田真琉虎洲
3-0 19分32秒 湘南 8 刈込真人
4-0 24分03秒 湘南   オウンゴール
5-0 30分17秒 湘南 10 ロドリゴ PK
6-0 36分33秒 湘南 15 鍛代元気

希望が、熱意が、人を強くする

「あれは僕のせいだったので」。仙台の内野脩麻はPKを与えてしまった。だが、GK税田拓基がロドリゴとの2度目の戦いを顔面で防ぐ。この時、内野は税田の魂を引き継いだ。ベンチに下がった税田が守っていたゴールにボールが吸い込まれそうになった瞬間、体もろともゴールに飛び込みさらなる失点を防ぐ。多くの主力が流出し苦しむ仙台は6失点。それでも、スペイン人監督は信じ続ける。開幕の宴が終わり代々木の夜が更けていく中、かすかな光を見逃していなかった。

まとめ◆デジタルピヴォ! 佐藤功

IMG_3509-640x426_2.jpg

ホセ フェルナンデス監督

フェルナンデス 今日は話すことは少ないです。まず、湘南におめでとうといいたい。自分たちにとっては、早いペースで終わってしまった。次の試合のことを考えたい、それ以上はない。今日の試合、PKとオウンゴールがあり、自分たちのパワープレーもボールを奪われ決められてしまった。そういうことをくり返していると難しい。今日は、この代々木のプレッシャーを感じてしまっていたと思う。

Q 今年、狩野新(バサジィ大分)選手など、精神的支柱になれる選手が抜けてしまいました。誰が柱になるのか、監督は誰に期待をしている?

フェルナンデス いい条件があれば出ていくのは当たり前で、狩野も藤山翔太(デウソン神戸)も矢澤大夢(フウガドールすみだ)も出ていった。いい選手たちだったので代償を払うのも当たり前で、一歩下がらないといけない。今後は、キャプテンの井上が、チームを引っ張っていかなければならない。他の選手はまだ若い。堀内迪弥や松木裕功、大卒の選手は24歳5歳ぐらいの若い選手だ。仕事としては難しいが、諦めずにやっていきたい。

この先も、負けるかもしれないが、まだリーグは32試合あって重要なのはどうシーズンを終えるかということだ。たとえば、シーズンが終わる時に6-0で負けている状態であれば問題である。私としては、6-0で負けようが1-0が負けようが同じこと。同じ勝ち点3であり問題はない。

Q 今日のゲームプラン、どういうフットサルをやろうと目指しているのか?

フェルナンデス 今日のプランニングとしては、最後まで戦うということだったが、失敗を繰り返してしまうとこうなってしまうものだ。こういってしまうと、私がフットサルについて何もわかっていないと思われるでしょう。今日の試合は十分なゴールチャンスを作った。だが、フットサルというスポーツは、たくさん点を取ったチームが勝つスポーツだ。1点を決められると難しい。チームのプレーを改善しなければならない。選手たちひとりひとりはいろんなことができるが、点を決めなければいけない。キックオフカンファレンスでもいったが、シーズンの目的は6位以内だ。この国の中で唯一かもしれないが、私は信じている。今は我慢するしかない。

Q 今シーズンの補強の狙いは。

フェルナンデス 先ほどもいったが、選手たちをかわいがってよくなったとしても、他のチームがお金を出せば出ていってしまうのは当たり前だ。そして、整備もしなければいけない。狙いとしては、改善が補強だ。今のところメンバーのリストは決めていない。たとえば、今日オウンゴールをした小野寺那央は、去年までは仙台大学でプレーしていた。あのオウンゴールの時、彼の顔は青ざめていた。他の監督だったら、彼をプレーさせることはしなかっただろう。だが、私は使った。プレッシャーを克服するための唯一の方法と思ったからだ。

IMG_3515-640x426_3.jpg

井上卓キャプテン

井上 最初の失点を決められた部分と、自分たちがやられてはいけない部分、1対1だったりセグンドだったり、自分たちが一番警戒した部分でやられたというのが今日の結果につながったと思います。この結果を受け止めて、また一からやりたいと思います。


デジタルピヴォ!プラス」ではこのほかにも下記の記事などを掲載中です。

無料記事:この勝ちを続けることが王座奪還の道なのかなと。[Fリーグ第1節](2017/6/13)

無料記事:今シーズンの補強の意図は得点力アップです。[Fリーグ第1節](大分・吉武茂郎監督)(2017/6/12)