【森雅史の視点】2023年11月24日 J1リーグ第33節 川崎フロンターレvs鹿島アントラーズ
J1リーグ第33節 川崎F 3(1-0)0 鹿島
19:03キックオフ 等々力陸上競技場 入場者数20,887人
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前半、鹿島のプレスに川崎は本来のボールコントロールのよさを出せない立ち上がりとなった。一方で鹿島の選手間の距離は遠く、攻撃に移ったときになかなかリズムを作れない。一進一退の中盤の潰し合いが続く中で、34分、鹿島のマークの遅れを見逃さなかった川崎が先制点を奪う。鹿島はそれでも戦い方を変えず川崎を追い込もうとするが、63分、再び鹿島のミスが川崎の追加点を生んだ。さらに84分、川崎がPKで加点すると完全に勝負あり。ただし、3-0というスコアが表すほど川崎の強さが目立ったというわけではない。それでも点差をつけられたのは、川崎に勝負の勘所を知っている選手がいたということが大きいだろう。
かつて川崎にとって鹿島は鬼門だった。2005年には「K点超え」というキャンペーンを組んで鹿島戦の初勝利を目指した。2006年、初めて川崎が勝った後、両者は勝ったり負けたりを繰り返していたが、2016年以降は鹿島が川崎に勝っていない。この試合もそんな相性の悪さがあったのかもしれない。それにしても鹿島の元気のなさが目立った。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート