【森雅史の視点】2022年11月5日 J1リーグ第34節 FC東京vs川崎フロンターレ
J1リーグ第34節 FC東京 2(0-1)3 川崎
14:03キックオフ 味の素スタジアム 入場者数 34,820人
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川崎フロンターレが勝利を収めたものの、横浜F・マリノスも勝ったため、横浜FMの優勝、川崎の準優勝が決まった。両者の勝点差は2。もっとも横浜FMは第16節以降、ほぼ首位を譲らなかったことを考えると、川崎は惜しかったものの両者にははっきりとした差があったと言えるだろう。
新型コロナウイルスの影響は大きかったし、ケガ人も次々に出た。メンバーの入れ替えは戦術的というよりコンディションを考えたからに見える場面が増えていった。その中でもなんとか勝点を積み上げたので、「準優勝を手に入れた」とも言えるだろう。
しかし、これはチームの勢いが衰えていく過程で出てくる事象でもある。来年に向けて層を厚くしておかないと、ここ5年で3回優勝している栄光は戻ってこない。
ただし、かつての川崎に比べると、しぶとく勝点を稼ぐという姿はより鮮明になってきた。10人になりながら勝利を収めたこのFC東京戦がそのことを象徴する。この勝者のメンタリティは川崎を再び栄光の座に押し上げることになるはずだ。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート