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【田村修一の視点】2022年10月22日 YBCルヴァンカップ決勝 セレッソ大阪vsサンフレッチェ広島

YBCルヴァンカップ決勝 C大阪 1(0-0)2広島
13:11キックオフ 国立競技場 入場者数 39,608人
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ルヴァンカップ決勝は、広島の劇的な優勝で幕を閉じた。プレーのクオリティ、見るものにとってスペクタクルな試合であったかどうかはさておき、言及するべきことの多い試合であるのは間違いなかった。

試合後の監督会見で興味深かったのは、スキッベ広島監督のフラットなコメントだった。どちらも勝利に値したという対戦相手との力関係はもちろん、Jリーグや日本サッカーの現状に関して、彼は極めて客観的に言及している。とはいえ天皇杯決勝の敗北から一週間後に臨んだ試合の準備に目新しさはなく、そこには監督としての限界と可能性の両方が感じられた。また結果的に、VARの介入による選手退場とPK判定により試合がほぼ決まったのは、レフリーの恣意的な解釈による判定が勝利の行方を左右する、サッカーという競技の本質的な特徴を改めて顕著に示すことになった。

結論として言えるのは、逆の結果に終わったときに比べ、恐らくは日本サッカーにとってダメージの少ない結果に落ち着いた、ということだろう。それが今後のプラスに働くかどうかは、これからの努力次第である。

 

 

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。