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【六川亨の視点】2022年5月25日 J2リーグ第18節 大宮アルディージャvsFC琉球

J2リーグ第18節 大宮アルディージャ1(0-0)0FC琉球
19:03キックオフ NACK5スタジアム大宮 入場者数3,526人
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折り返し点(21節)の近づいてきた第18節を前にして、J2リーグは大きく分けて3グループに分類できる。J1自動昇格の2位以内を争う仙台(勝点35)、新潟(同32)、横浜FC(同32)の3チーム。J1昇格プレーオフ圏内の6位以内には岡山(同27)や町田(同26)など千葉(同20)まで含めれば15チームがひしめき合っている大混戦。そして“蚊帳の外”でJ3降格の危機に立たされているのが勝点14で並んでいる琉球、大宮、岩手の3チームだ。

そして第18節では琉球と大宮が直接激突する「6ポイントマッチ」が開催された。両チームとも今シーズンは主力選手の流出と、大宮はケガ人、琉球はコロナ禍で出遅れて下位に沈んでいる。そんな両チームの対戦で“ボールを握って”攻めたのはアウェーの琉球だった。ボールを持ち過ぎることなくシンプルにパスを回して攻め込む。しかしゴール前でのアイデアに工夫がないため、ボールを保持している割に決定機を作れない。

対する大宮は昨シーズンから継続してきたポゼッションスタイルを捨て、霜田正浩監督はロングボールを多用するサッカーで勝点を拾い、降格圏からの脱出を図っている。前半は富山貴光と小島幹敏の2トップでスタートし、後半の勝負どころで河田篤史と菊地俊介の“重量級FW”を投入するのがここ最近のパターンだ。このゲームプランは奏功し、後半はイーブンの展開に戻すと26分に左FKからCB田代真一が今シーズン初ゴールとなる決勝点をマーク。ホーム3連戦での連敗を2でストップすると同時に、4月27日の第12節以来となるホームでの勝利で勝点を17に伸ばし、とりあえず降格圏脱出の20位に浮上した。

 

 

 

 

六川亨(ろくかわ・とおる)

東京都板橋区出身。月刊、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任し、W杯、EURO、南米選手権、五輪を取材。2010年にフリーとなり超ワールドサッカーでコラムを長年執筆中。「ストライカー特別講座」(東邦出版)など著書多数。