J論 by タグマ!

Jリーグは『宝物』。私は『宝物』であるJリーグが世界にもっと通用するリーグになることを切に願っています。【Jアイドル・後編/蒼井ちあきさん】

自分イコールガンバです。ガンバあっての私。ガンバのない生活は考えられません。仮に1カ月、ガンバの試合に行けないとなると、そう考えるだけでツラくなります。

25年目のシーズンを迎えたJリーグはサポーター文化が成熟してきた一方で、ファン・サポーターの年齢層が高くなっているという懸念材料がある。比較的若年層のファン・サポーターが多い日本代表と比べてその年齢層が高めのJリーグだが、もちろん若年層の熱狂的ファン・サポーターは一定層いることも事実だ。そんな”Jリーグ愛”を公言してはばからない女性アイドルにスポットを当てたインタビュー企画が『Jアイドル』。記念すべき第1回はガンバ大阪の熱狂的なサポーターであるサッカー応援アイドル『KICK-OFF』キャプテン・蒼井ちあきさんが登場する。
(前編「ディフェンス好きなので、ずっとディフェンスラインの動きを見ているんです。あまりボールを追わないので、ゴールシーンを見逃すこともあります」)

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蒼井ちあき
1997年5月13日生まれ、19歳。岡山県出身。パイク・プランニング所属。サッカー4級審判員。アスリートフードマイスター。サッカー応援アイドル『KICK-OFF』キャプテン。毎週水曜日13時『MCタツのロスタイムTV』レギュラー出演中。
Twitter/@ChiakiAoi
Instagram/a_chiaki513

▼ガンバの対戦相手を研究する理由

ーーJ1に関しては、ガンバ大阪以外の他クラブを含む全試合を90分間フルの映像を見ていると聞きました。

蒼井ちあき:今節、ガンバと対戦するチームはどんなコンディションで、前節はどういう勝ち方をしてガンバ戦に臨むのか。勉強になるので毎試合見ています。J2やJ3の試合も気になった対戦カードは映像を見るようにして、ノートもつけています。Jリーグの試合の映像を見ることに多くの時間を費やすので、毎年友達が減っていくんです(苦笑)。休みの日はひたすらどこへも行かずにサッカーの試合を見ています。サッカーに300日以上は費やしているんじゃないでしょうか。

仕事で地方に行っている時や体調を崩している日以外は、サッカー漬けです。テレビはJリーグや日本代表の試合をノンストップで流しています。移動の際もツイッターや試合レポート、サッカー媒体に目を通して、自分のノートを見返すこともあります。

ーーということは前節は柏レイソルを分析したのですね。では蒼井ちあき分析担当がレイソルを丸裸にするとしたら……(※インタビューは柏レイソル戦後の翌週・3月7日に実施)。

蒼井ちあき:まずはガンバが日立台では2011年以来勝っていないので、今年も厳しい試合になるだろうなとは思っていました。レイソルは前線にブラジル人選手3人(ディエゴ・オリヴェイラ、クリスティアーノ、ハモン・ロペス)がいるので、昨季クリスティアーノ選手にハットトリックを決められているガンバとしてはそこを封じることはポイントでした。しかもガンバはスロースターターでリーグ戦ではレイソル戦の前に甲府と引き分け、直近のACL・済州ユナイテッドFC戦にも負けていたので嫌な流れだなと。

そしてACLに続いて、恐らく3バックは継続されるだろうと思っていたので、ウイングバックの藤春(廣輝)選手やオ・ジェソク選手が高い位置を取るので、相手のサイド攻撃を封じることはできるんじゃないだろうか。またファビオ、三浦(弦太)選手が3バックにいれば守備は安心だろうと分析しました。今年のレイソルは前線さえ抑えればイケる、ガンバの最終ラインの選手ならば十分に対応できるだろうと。そうなると勝つチャンスは十分にある、鬼門を突破できるかもしれない、そう思っていました。実際の試合ではクリスティアーノ選手はあまり調子が良くなかったようで、先制して一度は追い付かれましたが、突き放して3-1で勝つことができました。

ーー最近のJリーグファンは自分の好きなチームしか関心のない層が多い傾向が強い中、そこまで他チームに目が向く原動力は何でしょうか?

蒼井ちあき:ガンバが好きで、とにかくガンバに勝ってほしいと思っているので、ただ単にガンバの情報だけだと仮にガンバが負けた場合、ガンバの選手に八つ当たりするようなことになってしまいます。そういう感情になりかねないので、相手がこうだったからこの試合は負けたんだ。相手がこうだったけど、選手・監督のおかげで勝てたんだ。そういう視点を持てば、よりガンバをリスペクトすることにつながるんじゃないか。そう思っているんです。

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▼ガンバとは、Jリーグとは

ーーこれまで見てきたガンバの試合で最も感激した試合はありますか?

蒼井ちあき:昨季のセカンドステージ第12節、アウェイでの名古屋グランパス戦(3○1)です。自分自身久しぶりのガンバ戦観戦という背景も号泣した一つの理由だったのかもしれません。残留争いをしている名古屋はどこか噛み合っていない感じがしている一方で、ガンバのサポーターたちは今まで一番まとまったゴール裏だったとのちに語られるぐらい一体感があったので、その対照的な様子に「やっぱりガンバは良いチームなんだな」とその良さを再認識できた試合でした。この試合はもう試合中から号泣でしたね。

ーーちなみにどの瞬間から泣き始めたのですか?

蒼井ちあき:後半のスタートからです。私はガンバのJ2降格も見ているので、名古屋サポーターの気持ちも分かるのですが、後半の開始から大好きな西野貴治選手(現・ジェフユナイテッド千葉)がけが明けから復帰したこともうれしくて、もう泣き叫ぶ感じです。周りのガンバサポも「最後まで応援しような」とか「大丈夫かー。今日の試合はイケるで」と優しく声をかけてくれたこともハッキリと覚えています。「ココが私の居場所なんだ!」。そう思って号泣した試合です。

ーー仮にまだJリーグの試合を見に行ったことがない人を誘うとしたら、どんな声をかけて誘いますか?

蒼井ちあき:試合を見に来た人とチャントをみんなで歌った時の気持ち良さを知ると、サポーターを止められなくなると思います。聴いたことがある曲が原曲に使われているチャントもありますから覚えやすいです。一人でゴール裏へ行くには勇気が必要ですが、友人と一緒ならば感じるものも違うと思います。ゴール裏は特殊で真後ろから選手たちの背中を見る形になりますが、ゴール裏から見る選手の格好良さやゴールまでの距離の近さ、迫力など、ゴール裏の楽しさを体感していただければ違った目線でサッカーを知ることができると思います。

ーーそれでは、蒼井ちあきさんにとってガンバ大阪とは?

蒼井ちあき:言葉にすることは難しいですが、自分イコールガンバです。ガンバあっての私。ガンバのない生活は考えられません。仮に1カ月、ガンバの試合に行けないとなると、そう考えるだけでツラくなります。ガンバの選手が頑張っているから、私も頑張れるんです。実は私には夢があります。今でこそJ3のガンバ大阪U-23のホームゲームぐらいでしか使用しませんが、その夢とは万博でガンバのトップチームが何かをする時に、私がそこで仕事をすることです。万博は私がガンバの試合を初めて見た場所、ずっと通ってきた場所でもあるので、いつか実現したいと思っています。

ーー最後に、蒼井ちあきさんにとってJリーグとは?

蒼井ちあき:Jリーグは私にとっての『宝物』です。Jリーグは人と人とのつながりや、人と地域のつながりを作ってくれました。Jリーグのクラブが人間同士や地域と人の架け橋となっています。私は宝物であるJリーグが世界にもっと通用するリーグになることを切に願っています。

ーーそこまでJリーグを、そしてガンバ大阪を愛しているとは。もう”シジクレイ様様”ですね。本日はありがとうございました。

 

郡司 聡(ぐんじ・さとし)

茶髪の30代後半編集者・ライター。広告代理店、編集プロダクション、サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』編集部勤務を経て、現在はフリーの編集者・ライターとして活動中。2015年3月、FC町田ゼルビアを中心としたWebマガジン『町田日和』を立ち上げた。マイフェイバリットチームは、1995年から1996年途中までの”ベンゲル・グランパス”。