【田村修一の視点】2021年10月27日第101回天皇杯準々決勝 川崎フロンターレvs鹿島アントラーズ
第101回天皇杯準々決勝 川崎フロンターレ 3(1ー0)1 鹿島アントラーズ
18:00キックオフ 等々力陸上競技場 入場者数9,776人
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川崎が特に良かったというよりも、鹿島が自分たちの良さを発揮できなかったゲームだった。4日前に鹿島は、会心の内容でFC東京を破っている。その勢いを持続しながら同じスタメンで臨んだこの試合は、相手を意識しすぎて高いモチベーションが空回りした。スタート直後こそアグレッシブだったものの、選手の動きは硬く次第に川崎にペースを握られていった。強いメンタルとモチベーションがパフォーマンスと結びつき相手を圧倒する。相馬監督が悔やむように、そのメンタルマネジメントに鹿島は失敗した。試合へのアプローチの難しさを感じさせた試合だった。
田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。