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【田村修一の視点】2021年5月30日 J1リーグ第17節 川崎フロンターレvs鹿島アントラーズ

J1リーグ第17節 川崎フロンターレ2(1-0)1鹿島アントラーズ
19:01キックオフ 等々力陸上競技場 入場者4,958人
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両チームがレベルの高さを見せたスリリングな好ゲームだった。前半は攻守に前がかりに圧力をかけペースを握ろうとするアントラーズに対し、フロンターレはそれを上回るプレーとパスの強度・スピードで徐々にアントラーズを圧倒して自分たちのペースに持ち込んだ。後半はペースを落としたフロンターレから本来のスタイルを取り戻したアントラーズが同点に追いついたが、試合をキッチリ締める能力と手段をフロンターレは持っている。あれだけインテンシティの高いプレーを90分間続けられれば、ヨーロッパのトップクラブとも十分戦える。Jリーグにアントラーズやマリノスのようなチームがもっとたくさんいたら、フロンターレのプレーもさらに完成に近づいていくのだろうが……。

 

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。