鹿児島とたこ焼きとTENGA(海江田哲朗)
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鹿児島とたこ焼きとTENGA(海江田哲朗)(J論プレミアム)
『タグマ!サッカーパック』の読者限定オリジナルコンテンツ。『アルビレックス散歩道』(新潟オフィシャルサイト)や『新潟レッツゴー!』(新潟日報)などを連載するえのきどいちろう(コラムニスト)と、東京ヴェルディの「いま」を伝えるWEBマガジン『スタンド・バイ・グリーン』を運営する海江田哲朗(フリーライター)によるボールの蹴り合い、隔週コラムだ。
現在、Jリーグは北は北海道から南は沖縄まで58クラブに拡大し、広く見渡せば面白そうなことはあちこちに転がっている。サッカーに生きる人たちのエモーション、ドキドキわくわくを探しに出かけよう。
※アルキバンカーダはスタジアムの石段、観客席を意味するポルトガル語。
昔ながらのおいしいたこ焼き(8個550円)。
鹿児島とたこ焼きとTENGA(海江田哲朗)[えのきど・海江田の『踊るアルキバンカーダ!』]十一段目
「ははん、さてはTENGA(テンガ)童貞ですね」
そう投げかけられ、返す言葉に詰まった。
ちょっと待て。いま自分はどこにいるんだっけ。店内を見回す。大丈夫、空間移動したわけではない。
『愛と自由とTENGA』のアレですよね。もし違ったら恥ずかしいと思って、ごにょごにょ言葉を濁した。
「そうですよ。ほかに何が?」
カウンターの向こうにいる人は、いたって平然としていた。田仲正明さん。鹿児島ユナイテッドFC(以下、鹿児島U)のオフィシャルカフェ『ユナはん』の店主を務める。
何がどう転んでこんな話になったのか。この際、TENGAについての詳しい説明は省く。すぐに調べられる便利な世の中だ。知らない読者はググったのち、読み進めてもらいたい。
6月9日、J2第17節の鹿児島U対東京ヴェルディのゲームに足を運んだ。過去、東京Vは白波スタジアム(鹿児島県立鴨池陸上競技場)で何度か試合をしているが、僕はこれまで縁がなかった。小学生時の修学旅行以来の鹿児島である。
今季、鹿児島UはJ2昇格初年度のシーズンを戦っている。2013年末、ヴォルカ鹿児島とFC KAGOSHIMAが統合され、2014シーズンから鹿児島UとしてJFLに昇格。新たな歴史を歩み始めた。時を同じくして、グッズ販売やサポーターが交流できる拠点づくりを目的に、ユナイテッドカフェもオープンしている。
一方、遡ること10年前の2004年、大阪出身の田仲さんは結婚を機に鹿児島にIターン。薩摩川内市でたこ焼き店『たこ阪』を営みつつ、鹿児島のサッカーを応援していた。やがて貸主の店舗事情により商いの継続が難しくなったとき、絶好のタイミングで鹿児島Uのクラブ関係者からスカウトされて現在に至る。ユナイテッドカフェ×たこ阪で『ユナはん』となったわけだ。サッカーが取り持った縁である。
『ユナはん』店主の田仲正明さんは、これからもどんどん面白そうなことを仕掛けていくだろう。
鹿児島Uは一歩一歩、着実に階段を上がった。2年でJFLを突破し、3年をかけてJ3もクリア。当面はJ2でさらに足場を固め、その先にはJ1を見据えている。
田仲さんは言う。
「2014年の頃ははるか先にあったJ2が現実のものとなった。ひとつの物語の終わりです。これからは鹿児島のサッカー文化をつくっていくことになる」
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