【町田】2019シーズン新体制発表会を実施。夢のJ1へーー。それぞれの覚悟
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▼キーワードは”三位一体”
沖縄での一次キャンプを2日後に控えた町田は1月19日、町田市内のホテルで2019シーズン新体制発表会を実施した。新体制発表会には相馬直樹監督や9名の新加入選手、そして期限付き移籍から完全移籍への移行や期限付き移籍期間を延長して残留した3選手(酒井隆介、下坂晃城、山内寛史)も参加した。
新体制発表会の途中には新加入選手の挨拶や唐井直GMによる2019シーズンの方針、そして相馬直樹監督が決意を表明し、約1時間15分で終了した。今回のレポートでは、いくつかポイントを絞って、新体制発表会の一部始終をお伝えする。
【選手たちの決意表明】
◼︎DF 4 山田将之
「みなさんなりに考えて」
司会者の和田翼スタジアムDJから「呼んでほしいニックネーム」を問われると、「苗字のヤマは山内選手と被るし、下の名前のマサは奥山選手と被ってしまうので、みなさんなりに考えてほしい」とリクエスト。それを聞いた場内のファン・サポーターからは大きな笑いが起きていた。
◼︎FW 9 富樫敬真
「どうしよう…」
横浜F・マリノスから完全移籍で加入した富樫敬真は、「自分のストロングポイントはハードワークだと思っていたのですが、始動から1週間が経ってみんながハードワークできるので、どうしようかと困っています」とコメント。それでも、負けず嫌いのキャラが発動したのか、「みんなに負けずに一番ハードワークする方向で頑張ることをみなさんに約束します」と宣言していた。
【唐井直GMから示された2019シーズンの方針】
「現場、クラブ、ファン・サポーター。三位一体でJ1への夢を追いかける」
4位に入った現場はJ1昇格が見える段階まできたものの、クラブはJ1ライセンス取得、そして集客面に課題を抱える。ただし、昨年の10月、経営体制強化のため、クラブはサイバーエージェントグループに参画。上の原グラウンドを”ハイブリッド芝”に変えることや、別の候補地でのクラブハウス建設など、施設面の拡充には見通しが立ちつつある。スタジアム基準も緩和され、6月のライセンスの申請次第ではJ1ライセンスを取得できる可能性が高まってきた。
一方で昨季の1試合平均観客動員が4,915人に終わった集客面は、J2でも19番目と大きな課題を残す。唐井GMは「ゼルビアを愛する人たちがほかの人たちへ、その熱を届け、一人でも多くの友人を連れてくること」を参加者に伝えていた。
「現場はJ1昇格の条件を満たす成績を取りに行き、クラブはJ1ライセンスを取りに行く。そしてファン・サポーターは1万人の集客に向けて努力を続ける。現場、クラブ、ファン・サポーターが三位一体となって、夢のJ1を追いかけていきたい」(唐井GM)
強固な三位一体を築くことで、J1仕様のクラブに近づく。昨季の最終節。複合的な要素が絡み合って1万人を達成できたとはいえ、町田にはそのポテンシャルがあることは実証された。ゼルビアに関わる一人ひとりがまず、できることから積み重ねていく。それに尽きるだろう。
【夢のJ1へ。スローガンに込められた思い】
J1を「掴み取る」覚悟の表れ
19シーズンのクラブスローガンは『+1(プラスワン)すべては掴み取るために』。クラブの努力次第でJ1ライセンスを取得できる環境にあるため、自分たちの力でJ1を「掴み取る」という意思が反映されたスローガンとなった。ロゴの数字に入った緑は、明治安田生命J2リーグのロゴと同色で、赤は同J1リーグのロゴのそれと同じ色だ。緑よりも赤のほうが比重が多いのは、J1への思いの強さを表しているという。
【相馬直樹監督による締めの挨拶】
「昨年の野津田での悔しさが今季の原動力となる」
昨季の最終節・東京ヴェルディ戦。あと1点が届かず、J2制覇を逃した瞬間のことを相馬直樹監督は「何とも言えない悔しさ」と表現した。次こそ頂点に立つために、指揮官は「J1昇格を掴み取るには新たな覚悟で臨んでいく」と話している。「昨年のことは一度忘れなければいけない。良いこと(J2・4位というクラブ史上最高成績)は忘れていきたいです。昨年の延長ではなく、新しいものを積み上げていく。ピッチに立つわれわれがみなさんの心を熱くするような戦いをすることをお約束します」。最後の最後まで、指揮官の言葉には熱がこもっていた。
Photo&Text by 郡司聡(Satoshi GUNJI)
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