[J論] - これを読めばJが見える

論コラム週替わりのテーマについて有識者が物申す!

テーマJ2リーグ2014終盤戦。ラストスパートへ、それぞれの選択

ugkawabatashimizuoosimahojoetonakanofujimotokawajikotanitetsutsuchiyakitakenasanoendomoritanaitowatanabefumofumogotosimozonogelmatsuoikedamaedaandoejimahiranoiwamotohigurashitakinishibesatotakuyoshidasuzukijunkamiyagototaoyamaozawasatomadokatanakayoshikirokukawakatamura55nakakuranonakagunzifujiimatsuojunmaeshimaonakakawanokumamotojronmatsumotoodayunoishiiatsushisatoisaotatsujyuni

炎の社長・岩本義弘

2014 09/28  12:37

磐田はレジェンドを選んだ。果たして名波浩は、グアルディオラになれるのか?

2014年のJ2リーグは全体の4分の3余りを消化。いよいよラストスパートが問われる季節になってきた。「最初からスパート」状態だった湘南が早くも昇格を決める一方で、2位以下は予断を許さない状況が続いており、下位の攻防も熾烈だ。そこで「J論」では、J2の幾つかのクラブにフォーカス。そのラストスパートを展望するために打った術策に注目する。まずは3位・磐田の選択に注目。レジェンド・名波浩を招く選択は吉凶いずれに出るのか......。


▼指揮官名波のタレント性
 ついに、監督・名波浩が誕生した。

 2012年に「S級ライセンス」(日本サッカー協会公認S級コーチ)を取得して以来、何度も監督就任の噂が飛び交ってはいた。昨シーズン中にも、ジュビロ磐田やセレッソ大阪をはじめ、現実味のある噂がメディアを賑わしたが、結局、実現することなく、名波さんは2014年のW杯開催期間を解説者として過ごすことになった。

 引退後、現役時代とは比較にならないほどメディアに露出するようになった名波さんとは、同い年ということもあってインタビュー取材やサッカー番組での共演等メディアとしての関わり以外に、プライベートでも多くの時間を一緒に過ごさせてもらった。もちろん、いつもサッカーの話ばかりしていたわけではないが、それでもサッカーの話になると、本当に熱く、そして饒舌だった。

 これまで、数多くの選手にインタビュー取材をしてきたが、司令塔タイプの選手の特徴として挙げられるのが、「サッカーを言語化するのが上手い」ということである。中村俊輔しかり、中村憲剛しかり。名波さんもまさにこのタイプだった。独特の感覚を言葉に変えることは一種の才能である。解説者としてのキャリアを通じてさらにこの才能に磨きをかけた名波さんと話していると、こちらの頭の中までクリアになっていくから驚かされる。戦術に関する話も、とてもシンプルかつ分かりやすい。この才能は間違いなく監督・名波浩の武器になるはずだ。

▼その選択の意外性
 今回のタイミングで、名波さんがジュビロ磐田の監督オファーを受けたことは、正直なところ、意外だった。なぜなら、ジュビロ磐田が名波さんにオファーをするならば、今シーズンの頭からがベストのタイミングだと思っていたし、自動昇格となる2位以内が相当厳しい状況でのオファーは、監督どころかコーチすら経験していない名波さんにとって、決して良いタイミングではないと思うからだ。

 しかし、名波さんはジュビロ磐田の監督オファーを即座に受けた。就任会見でオファーを受けた時の心境を聞かれた名波さんは、「僕の中の"リトル名波"が『お前、行くところはわかっているだろう』と(笑)。『愚問だろう』と言ったんじゃないですかね(笑)」と冗談っぽく答えている。だが、実はこれこそが名波さんが今回のオファーを受けた理由のすべてだと思う。

 名波さんは現役を引退してからもずっと、ジュビロ磐田のことを言う時にはいつも、「うち(のチーム)」と言っていた。ずっと愛してきた、今も愛するジュビロ磐田で監督業をスタートする。名波浩を知る人間としては、とても名波浩らしいこだわりだと思う。

 もちろん、監督業とはそんなに簡単なものではないだろう。ジュビロ磐田の置かれた状況は非常に厳しいものだし、前述のとおり、監督どころかコーチすら経験していない点を危惧している人も多いはずだ。だが、監督業は選手とは違って、総合力で勝負する職業だと個人的には考えている。監督経験、コーチ経験があるから、うまくいくものでもない。解説者として、世界中のサッカーを観てきた経験、数多くの監督、選手、関係者と話したことで得られた経験も、得難い経験であることは間違いない。

 現役時代、司令塔として活躍したバルセロナのレジェンド、ペップ・グアルディオラが、監督としてのキャリアが浅いにもかかわらずバルセロナに再び栄光をもたらしたように、名波浩がジュビロ磐田に再び栄光をもたらす――。そんな未来を思い描かずにはいられない。名波浩のチャレンジを、たっぷりの期待とともに見守りたい。


岩本義弘

1972年7月24日生まれ。東京都町田市出身。サッカー専門出版社・株式会社フロムワン代表取締役社長/『サッカーキング』統括編集長。『サムライサッカーキング』、『ワールドサッカーキング』、『CALCIO2002』、『Jリーグサッカーキング』など、各誌の編集長、編集局長を歴任。国内外のサッカー選手への豊富なインタビュー経験を持つ。セリエAやブラジルリーグ等のサッカー中継解説を始め、テレビ、ラジオなど様々な媒体にて活躍中。Twitterアカウントは「@ganpapa」。

テーマ: J2リーグ2014終盤戦。ラストスパートへ、それぞれの選択 に関するコラム
J論編集部

J論編集部

炎の社長・岩本義弘  その他のコラム

投票

納得(0票)

異論(2票)

ひで(IP:126.254.144.213)

大分に負けて自動昇格はもう無理ですね。プレーオフで昇格出来ればいいけど。松本を逆転すれば奇跡。

2014年10月 6日 05:02

匿名(IP:112.71.101.181)

残念ながら、今現時点では少々、監督
としての経験値が足りない気がする。

2014年10月31日 17:26

論 アクセス ランキング

  1. 奇妙な試合に消えた浦和レッズ。その敗北が偶然の産物とは思えない 5580PV
  2. J1【浦和vs松本】松本山雅FC 試合後の選手コメント『体を張るということを90分通してやらないといけない』(田中隼磨)+前田・飯田 5343PV
  3. ハリルホジッチと右翼のフットボール 5280PV

論 最新ニュース