J論 by タグマ!

【Jリーグ】2019ラグビーワールドカップで使用されるJクラブのホームスタジアムの日程調整について「競技日程の検討上の難易度は、若干クラブ間で違います。今個々のクラブと丁寧に議論している最中です(村井チェアマン)」

有料WEBマガジン『タグマ!』編集部の許可の元、タグマ!に掲載されているJリーグクラブ記事を全文掲載いたします。


2019ラグビーワールドカップで使用されるJクラブのホームスタジアムの日程調整について「競技日程の検討上の難易度は、若干クラブ間で違います。今個々のクラブと丁寧に議論している最中です(村井チェアマン)」~7月の理事会後の記者会見より(3)~『Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~』

7月31日、JFAハウスにて7月のJリーグの理事会が行われた。理事会後に記者会見が行われた。

複数回にわたって、会見での出席者のコメントをお届けしていきます。

(2)はこちら

○村井満チェアマン

Q:Jリーグでしっかりと指揮を執られて結果を出された森保一氏が日本代表監督に就任されました。西野朗前監督もそうでしたが、Jリーグでしっかり結果を出し、Jリーグのことも非常によく知っている方が日本代表を率いることについて。期待もあると思いますが、チェアマンのお考えを聞かせてください。
「本日、西野さんがご挨拶に来てくださり、『Jリーグのレベルアップが、やはり世界に直結していく』とお話をされましたし、私も同じ思いでおります。本日はオブザーバーとして関塚隆技術委員長に理事会にお越しいただき、関塚さんにも『Jリーグを育てていただいた。これからJリーグをもっとレベルアップをしていきたい』とお話をいただきました。森保監督ともお話しはしましたが、全く同じですね。2015年にタイトルを取られた時に、私の方からシャーレをお渡ししました。

くどいようですが、ピッチだけではなくて、監督やコーチングスタッフのレベル、今回の日本代表は高いクオリティの選手のコンディショニングやデータの戦略分析といったチームで戦うところが日本の大きな強化のポイントだったと思っておりますが、こうした内容は日常的に存在するJリーグの裏側のスタッフのレベルアップを通じてやっぱり実現していくことだなと思っています。非常に光栄ではありますし、同時に責任の重さを痛感している次第でございます。うれしくもあり、もっともっと頑張らないといけないということを本日の理事会や先日の実行委員会で関係者にお伝えできたのかなと思います」

Q:そろそろ来年の日程について当然調整が始まっていると思いますが、2019年はラグビーのワールドカップがありJリーグの会場が多く使われることになります。アウェイの試合が連続するチームが出てくると思いますが、基本的な考え方を教えてください。もちろんやれない以上やむを得ない状況もある中で、スタジアムが使用できない状況について、どうお考えなのか教えてください。

「ラグビーワールドカップについては、クラブによって影響度合いに差があると見ています。いわゆる代替スタジアムがある場合と、場所を変えられるかどうかというポイントがあります。例えば東京の味の素スタジアムのように、複数クラブが利用しているケースもあります。やはり競技日程の検討上の難易度は、若干クラブ間で違います。今個々のクラブと丁寧に議論している最中ではございますが、ある程度日程的なホーム&アウェイの調整が必要になってくることも考えられます。今日の理事会では特に議論とはなっていません」

【参考】ラグビーワールドカップが開催されるJクラブのホームスタジアム(※表記はすべてJリーグ開催時のもの)

2019ラグビーワールドカップ(2019年9/21~11/2まで)
https://www.rugbyworldcup.com/match-schedule

・札幌ドーム(9/21、9/22)

・味の素スタジアム(9/20~11/1まで合計8試合)

・日産スタジアム(9/21~11/2決勝まで合計7試合)

・豊田スタジアム(9/23~10/12まで4試合)

・ノエビアスタジアム神戸(9/26、9/30、10/3、10/8)

・レベルファイブスタジアム(9/26、10/2、10/12)

・うまかな・よかなスタジアム(10/6、10/13)

・大分銀行ドーム(10/2~10/20まで5試合)

Q:(先ほどの返答に対し)日程がJリーグの終盤戦と重なり、優勝直前などになると思います。クラブ側からアウェイが連続することなど懸念が上がってくることも考えられますし、アウェイが3試合以上続かないようにというルールもあったと思います(※)。そのあたりは今後、どのように調整していくのでしょうか。

※Jリーグ・黒田氏が補足
「日程作成の基本は来年も変えるつもりはございません。いわゆる競技の公平性を最重要視して日程は作っていきます。ホームもアウェイも3連続以上は、許容しないということで、基本は(日程を)組んでいます。その範囲の中で影響を受けるクラブは複数出てきますが、まずはそれで調整を心がけていきます。その中で、代替スタジアムがあるクラブは、そういった対応をしますし、(代替スタジアムが)無いクラブに関しては、別の対応を個々に考えていくということで調整を図っていきたいと考えています」

※1 Jリーグ規約第 55 条〔リーグ戦の開催〕(PDF)(1)③項
(1) リーグ戦の試合日程は、次の事項を考慮した実行委員会の審議を経て、理事会が決定する。
~~~
③ 同一大会でアウェイゲームが3試合以上連続しないこと。ただし、J3に関してはこの限りではない。

※2 今シーズン、J2松本のアルウィンでのフィールド天然芝の全面張り替えのため、第1節から第6節まで(中銀スタジアムで開催したホーム第4節を除く)を県外のスタジアムで開催した。


*****
『Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~』」のオススメ記事

「外国籍枠の撤廃云々よりも、まずJリーグが世界に通用するレベルの選手をしっかりコミットしながらやっていくことが一つの方法ではないかと(村井チェアマン)」~7月の理事会後の記者会見より(2)~

「国内で見れば一定程度の成長している足跡がある一方で、ヨーロッパの5大リーグと比較すると、入場者数や収益規模などで大きく水を空けられている事実も実行委員や理事と共有している(村井チェアマン)」~7月の理事会後の記者会見より(1)~