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【森雅史の視点】2025年9月28日 J1リーグ第32節 川崎フロンターレvs柏レイソル

J1リーグ第29節 川崎F 4(2-2)4 柏
19:03キックオフ Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu 入場者数 21,652人
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優勝争いということを考えるとお互いにとって勝点1というのは残念極まりない結果だったのは間違いないだろう。一方で、じっくり構えて相手のミスを誘った川崎は狙い通りの得点を挙げたし、柏は見事なミドルシュート2本を含む攻撃的な姿勢が実った。両チームの攻撃に関する特長がいかんなく発揮された展開はエキサイティングだった。

 

特に柏は途中2-1とリードしながらさらに追加点を奪おうとリスクのあるプレーを選択し、また同点に追いつかれるとさらにリスクを取って攻め続けた。守備の決まり事が多いのは伺えるが、前を向くプレーも選手は求められているはずだ。

 

リカルド・ロドリゲス監督は「攻撃的なフィロソフィーを我々が持っているのは、このほうがサポーターのみなさんも喜んでくれるでしょうし、そのようなプレーを見た方が満喫してくれると思うからです。と同時に、選手の成長にもこのようなプレースタイルの方が選手たちの成長に繋がると信じているからです」と言う。優勝というのは最も重要なタイトルだろうが、このサッカーならば勝敗に関係なく観客はまた見たいと思うのではないだろうか。

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート