
【森雅史の視点】2025年6月28日 J1リーグ第22節 湘南ベルマーレvs横浜F・マリノス
J1リーグ第22節 湘南 1(1-0)1 横浜FM
19:03キックオフ レモンガススタジアム平塚 入場者数 13,031人
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17位の湘南と20位の横浜FMとの対戦は、観客が最高の雰囲気を作り出している中で行われた。ともに残留を意識しなければいけない立場の6ポイントマッチは湘南が先制したものの、横浜FMが一瞬の混乱を見逃さず同点に追いつく。ともに決勝点を狙ったが、それ以上のゴールは生まれなかった。
41分、鈴木章斗が横浜FMの戻りが遅いディフェンスラインをしっかり理解してクロスを上げる。そこに平岡大陽が飛び込むとヘディングでネットを揺らした。この1点でそれまでの一進一退の攻防から試合はぐっと湘南に傾いた。ところが60分、鈴木淳之介が接触プレーで負傷し交代を余儀なくされる。その直後、天野純が湘南守備ラインの混乱を見逃さずロングパス。これにエウベルが走り勝ち、GKもかわして同点ゴールを挙げた。
お互いに勝ちきれなかったことで、残留争いでは厳しい立場になっている。それでも両チームにとって幸いなのはリーグが20チーム構成になっていたこと。残り16試合の中でどうやって勝点を積み上げるか考える時間はまだある。特に横浜FMは攻守の切り替えと、守備のときの意思統一が改善されれば、こんな位置にいるようなチーム力でない。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート