【田村修一の視点】2023年7月28日 クラブ親善試合 パリ・サンジェルマンvsセレッソ大阪
クラブ親善試合 パリ・サンジェルマン2(1-1)3セレッソ大阪
19:24キックオフ ヤンマースタジアム長居 入場者32,430人
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総力をあげた戦いでセレッソ大阪がパリ・サンジェルマンを下した。
C大阪はPSGを相手に、一歩も退かない戦いを挑み結果を得た。1点目こそ相手DFの連携ミスによるものだったが、2点目と3点目は前線からプレスをかけて渡邊と新井がボールを奪い、そこからゴール前にパスを送って北野と香川が鮮やかに決めたもの。新井のインターセプトは多少ファール気味ではあったが、会心の勝利といえた。
特筆すべきは小菊監督も試合後に強調したように、ピッチに立った選手全員が自らの仕事をまっとうしたことだった。選手を総入れ替えしても、プレーの強度とクオリティは落ちなかった。
これはセルティック、マンチェスター・シティと対戦した横浜FMにもいえることだが、格上相手でも引いて守るのではなく自分たちのスタイルを押し通す。その結果、横浜FMは、後半に本気を出した欧州チャンピオンのMシティにこそ敗れたものの、セルティックには試合内容でも上回り勝利を得た。
C大阪にも同じことがいえた。相手はチームが始動したばかりで、シーズン前の調整段階。スパーリングのつもりの試合でも、こちらが本気を出せば同じレベルで戦えることをC大阪もまた証明したのだった。Jリーグのクオリティを示した試合であり、C大阪にとっては実りの多い試合だった。
田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。