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【田村修一の視点】2023年4月1日 J1リーグ第6節 鹿島アントラーズvsサンフレッチェ広島

J1リーグ第6節 鹿島アントラーズ1(0-0)2サンフレッチェ広島
15:03キックオフ 県立カシマサッカースタジアム 入場者15,414人
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鹿島にとっては納得できない結末であり、受け入れがたい敗北だった。相手がボールの受け際で仕掛けるプレスと縦への速さを意識した攻撃は、力強さを前面に押し出した迫力があり、広島に攻撃の形を作らせずに前半からペースを握った。とはいえ広島の組織的なプレスに選手個々が特徴を生かしながらプレーを展開しようとするも、コレクティブな形では結びつかず連携にスムーズさを欠くのは大きな課題ではある。それでも先制は鹿島。
69分にフリーキックをニアポストで合わせた知念がヘディングで広島ゴールに押し込んだ。

それから広島の反撃が始まる。「できるだけ前でプレーするために」(スキッベ監督)投入された選手たちが効果を発揮し86分にPKで同点に追いつくと、鹿島ディフェンスの一瞬の穴を突いてのドゥグラスの逆転ゴール。僅か2分間で勝利をモノにした。これで4位浮上。大きな意味を持つ勝ち点3だった。

 

 

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。