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【六川亨の視点】2021年6月27日 J1リーグ第20節 FC東京vs大分トリニータ

J1リーグ第20節 FC東京 3(2ー0)0 大分トリニータ
19:03キックオフ 味の素スタジアム 入場者数4,819人
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FC東京の右SBが人材難に陥っている。6月27日の第20節・大分戦では、本来は左サイドを主戦場とする小川を長谷川監督は右SBでスタメン起用した。

元々は昨シーズン途中に日本代表でもある室屋がハノーファーに移籍したのがコトの発端だった。そのために明大から中村帆高を補強しておいたが、今シーズンの4月3日、第7節・名古屋戦で右膝半月板を損傷。全治6ヶ月の重傷で、シーズン途中の復帰は微妙なところだ。

このため6月24日にはJ2秋田から右SB鈴木準弥を獲得するなどフロントも危機感を抱いたのだろう。

しかし、移籍してすぐに起用できるわけではない。そこで小川の右SBである。実は小川は、過去にも右SBで何度か起用されてきた。小川自身も「見える景色は変わりますけど、やりにくいことはないです。右は右で楽しさがあります」と歓迎していた。

大分戦では左利きのため、あえて中に入っていくプレーで、ワイドに張った東をフリーにし、彼のクロスからディエゴ・オリベイラの2点目を演出したり、後半2分には19年5月18日の札幌戦以来となるゴールを決めたりもした。

左SBではバングーナガンデ佳史扶が急成長を見せているだけに(小川のゴールをアシスト)、しばらくは小川が右SBで起用される可能性が高い。対戦相手にとっては新たな対策が必要になるだろうし、FC東京にとっては「ケガの功名」になるかもしれない。

 

 

六川亨(ろくかわ・とおる)

東京都板橋区出身。月刊、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任し、W杯、EURO、南米選手権、五輪を取材。2010年にフリーとなり超ワールドサッカーでコラムを長年執筆中。「ストライカー特別講座」(東邦出版)など著書多数。