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【水戸】J2第9節ヴァンフォーレ甲府戦「90分+アディショナルタイムの激戦必至。1人1人の強さが今まで以上に求められる一戦」【プレビュー】

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J2第9節ヴァンフォーレ甲府戦「90分+アディショナルタイムの激戦必至。1人1人の強さが今まで以上に求められる一戦」【プレビュー】デイリーホーリーホック

【写真 水戸ホーリーホック】

強力外国人3人が先発出場か

前節徳島戦は終了間際の失点で追いつかれる「非常にもったいない」(長谷部茂利監督)、そして、非常に悔しいドローとなった。現在開幕から8戦負けなしとはいえ、直近5試合は1勝4分と勝ちきれていない印象が強い。それだけに今節、甲府との無敗対決を制して、再び勢いを取り戻したいところだ。


水戸と同じ4勝4分で2位につける甲府との対決となる今節は、「無敗対決」として注目を集める一戦となる。甲府で警戒すべきは、なんといっても前線の強力な外国人トリオだ。ピーター・ウタカ、ドゥドゥ、ジュニオール・バホスというリーグ屈指の能力を持つ外国人の個の力を生かした攻撃こそが甲府の最大の強みと言える。しかも、今節は3人がそろって先発してくるという報道もあり、水戸としては強烈な個に負けない組織力が求められることとなる。

当然、序盤から3人を中心とした甲府の攻撃に対応しなければならない。ただ、甲府の強みはそれだけではない。選手交代により、さらに攻撃を強めることができることだ。外国人の対応でDF陣を疲れさせたところで、パワーのある佐藤洸一を投入するなどして、流れを一気に引き寄せる力強さを持っている。今シーズン、第8節まで13得点を決めているが、そのうちの8ゴールは後半に記録したものであり、さらに4ゴールは75分以降に決めている。前節町田戦も前半は町田のタイトなプレスに苦しみながらも、後半選手交代で流れを変え、終盤は再三決定機を築いた。90分+アディショナルタイムが経過するまで、一瞬も気を抜けない相手である。組織力はもちろんのこと、最後までタフに戦いきる1人1人の強さが今まで以上に求められる一戦となる。

「勝ちたい」「点を取りたい」気持ちをプレーで体現せよ

そして、先制点も今までの試合以上に大きな意味を持つこととなる。甲府は相手にボールを支配された際、5バック気味でゴール前を固めてくる。その状態から点を取ることは容易ではない。また、リードされる展開となれば、甲府は前線の外国人に攻め残りをさせて、守備を固めてカウンター狙いという戦いを徹底することができてしまう。その展開だけは避けなければならない。

堅固な守備を誇る甲府から先制点を奪うためにも今まで以上に強いシュートへの意識を持つことが求められる。5バックのチームに対して、「一番よくないのは相手の前でボールを回しているだけになってしまうこと」と長谷部監督。だからこそ、「とにかくシュートを打たないと点を取れない」と語り、「守備を崩さなくてもシュートは打てる。セカンドボールやこぼれ球など意図した形ではない形でゴールが生まれることもあると思う」と続けた。今節必要なのはきれいなゴールではない。貪欲に、泥臭く、執念で決めるゴールだ。「勝ちたい」「点を取りたい」気持ちをプレーで体現することこそ、今節最も必要な要素となるだろう。

采配も同様だ。ゴールを奪うために今までのスタンスをかなぐり捨てる場面が来るかもしれない。その時にいかに思い切りよくカードを切れるか。長谷部監督の打つ手にも注目したい。チーム全体で「勝つために」戦えるかどうか。順位は関係ない。とにかく目の前の試合にすべてをぶつけて、戦い抜け。

(佐藤拓也)

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