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テーマ俺は、アギーレに、この男を、推したいっ!

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川崎の和製エトー・江藤高志

2014 08/02  13:01

ザッケローニが大久保よりも注目した逸材。川崎FW『小林悠』の凄さとは?

日本代表の新監督にメキシコ代表の元指揮官で、スペインでの指導経験が豊富なハビエル・アギーレ氏が就任した。次なる4年間を託された新指揮官の下で日本代表のメンバーは刷新されていくことも予想される。あらためて今、Jリーグを取材する記者たちから「俺は、アギーレに、この男を、推したいっ!」と題して、この指揮官に推したい新顔を選んでもらった。4番手は風間監督の下、快進撃を続ける川崎フロンターレから、大久保とともに川崎の攻撃を牽引するFWを紹介したい。川崎の和製エトー・江藤高志が推す、一見わかりにくい小林悠の魅力とは?



▼風間八宏を翻意させた男
 この企画を相談された際、真っ先に頭に浮かんだのは実は違う名前だった。若いながらも安定感のあるプレースタイルで、守備的ポジションならどこでもそつなくこなす器用さと、90分を通して与えられたタスクをやり切る集中力を持つ好選手だ。ただ、彼はもしかしたらすでに完成された選手なのかもしれない。また、風間監督が率いる川崎フロンターレの中で彼がプレーする姿を、4年後を想定しながら見てきたわけでもない。ここから先の伸びしろはまだ見えていないのだ。

 だから伸びしろのある、4年後に期待できる選手として、26歳のFW小林悠の名前を挙げたいと思う。

 小林の今季の活躍ぶりは見事なものだ。17試合を終えたJ1リーグで、7ゴールを記録。日本人選手としては、チームメイトで10ゴールの大久保嘉人、9ゴールの豊田陽平(鳥栖)に次ぐ3位タイ(広島の佐藤寿人と同点)の成績を残している。

 ゴールを奪うことを目的とし、そのためにチーム全体が意思を持って動き続けている風間八宏監督のスタイルの中にあれば、この結果はある程度必然的なものかもしれない。ポゼッション率が高まり、決定機の数が増えるスタイルだからだ。ただ、それにしても風間監督がFWに求める高い要求水準をクリアし、チーム内のメンバー争いにも打ち勝つ実力は見事。極めつけは、当初大久保の1トップ、小林のサイドハーフという布陣を準備していた風間監督に、小林、大久保の2トップにフォーメーション変更を決断させたという事実である。

 その小林のプレーを表現するとすれば、繊細さと力強さを兼ね備えたストライカーというものになるだろう。細かいテクニックを駆使し、1対1での仕掛けやシュートに持ち込むための技術の多くを高い水準で持ち合わせる繊細さを併せ持つ。また、相手の最終ラインの裏に抜け出すセンスも抜群のものがあり、実力あるパサーと組ませればチャンスを量産できるだけの能力を持っている。単に抜け出しが巧みなだけでなく、相手のDFとの競り合いにおいては一歩も引かない強さも持つ。

 177cmとそれほどの長身ではなく、体つきも目立って筋骨隆々としているわけではない。ただ、チーム内ではその競り合いの強さに一目置かれており、空中戦でも頼りになる存在だ。相手を背負ってのポストプレーでボールを失わない上手さ、強さを見せており、川崎Fの攻撃に欠かせない存在となっている。

▼幻のW杯と貫いた信義
 その小林の実力の一端を示すのが、W杯ブラジル大会を直前に控え4月に行われた代表候補合宿への招集の事実である。ある情報筋によると、当初日本代表スタッフは大久保よりも小林に着目し、代表入りを模索していたという。だが、その候補合宿を川崎Fでの試合を優先させたことに起因する負傷のために辞退。結果、小林のW杯への道は夢と消えた。その後も小林自身はクラブがすべてに優先するというスタンスを変えておらず、それを報道陣に対して公言し続けている。

 そこまで小林が川崎Fを大事にするのには理由がある。2010年に加入した小林は、拓殖大学4年次に右膝の前十字靱帯断裂を負ってしまい、長期離脱を余儀なくされていたのだ。小林は、負傷した彼との契約を破棄しなかったクラブに対して恩を感じ、その恩を返すべく努力して這い上がり、エースとしての立場を手にした。

 ケガから復活した小林は、プロ2年目の2011年にブレイク。32試合に出場し12ゴールと結果を出す。2012年、2013年はともにケガの影響もあり、思うように結果を残せていないが、大久保とともに2トップを組む今季における活躍は前述の通り。小林が描く成長曲線は、ケガにも負けず、下がってもそれ以上に上がっていく軌跡を描いてきたわけだ。

▼飛躍へのカギは「決断力」
 代表合宿辞退がすでに象徴的だが、小林のキャリアにはケガがつきものだった。それが小林の代表入りを推すにあたっての最大のリスク要因だろう。ただ、端正な顔立ちそのままの頭の回転の速さや、冷静さに加え、そのルックスからは想像もつかないような気の強さも持ち合わせており、国際試合でも十分に"戦える"キャラクターであるのは間違いない。風間監督の指導の下、ゴールを奪うための技術を日々磨いており、その成果は着実にピッチ上に現れてもいる。

 川崎F加入当初、彼の得点の多くはそのポジショニングセンスによって得られた有利な立場を利用したワンタッチゴールが多かった。抜群の感覚で裏に抜け出せるものの、シュートまでにドリブルが入る決定機ではゴールを決め切れない。そんな傾向があったのだ。自身もその欠点を認識しており、その解決に向けて努力を続けている。本人は、それを解決する鍵は「決断力」にあると話す。

 小林がすでに持つ特徴に加え、決断力を身につけたとなると、小林の代表招集、そして定着は夢物語ではなくなるだろう。チームの好調さも含めて考えれば、代表メンバーリストに彼の名前が載る日は決して遠くないと考えている。


江藤高志(えとう・たかし)

1972年12月生まれ。大分県中津市出身。99年にコパ・アメリカ観戦を機にライター業に転身し、04年シーズンからJ'sGOAL川崎F担当として取材を開始する。プロサッカー選手について書く以上サッカーを知るべきだと考え2007年にはJFA公認C級ライセンスを取得する。また、川崎F U-12を率いダノンカップ4連覇などの成績を残した髙﨑康嗣元監督の「『自ら考える』子どもの育て方」(東邦出版)の構成を担当した。

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投票

納得(1票)

匿名(IP:202.143.92.132)

得点ランキング上位にいる以上、一度は呼ばれるべき

2014年8月19日 17:26

異論(1票)

パオス(IP:126.26.237.147)

決定力がない。簡単なシュート良く外す。動きはいいが、あと一歩。

2014年8月14日 10:15

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