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【田村修一の視点】2025年11月18日 キリンチャレンジカップ2025 日本代表vsボリビア代表

キリンチャレンジカップ2025 日本3(1-0)0ボリビア
19:17キックオフ 国立競技場 入場者数53,508人
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日本が2連勝で11月シリーズを締めくくった。

 

ボリビアは、ガーナよりもずっと成熟したチームだった。ボリビアがペースを握りだした20分すぎから、日本が追加点を決めた71分(町野修斗)ごろまで、ボリビアが得意とするポゼッションサッカーでゲームを支配した。だが、南米では珍しいきれいなスタイルを披露するものの、ゴール前でのアグレッシブさを欠き得点には至らない。そこのあたりが、南米予選を7位で終え、大陸間プレーオフに回らざるを得なかったボリビアの弱点かも知れない。

 

日本は鎌田大地の先制点(4分)の後、攻め倦むうちに次第にボリビアにペースを握られた。後半は選手の配置を変えたボリビアに、プレスも嵌らず劣勢を強いられたが、それでも落ち着いた守りでほとんどチャンスを与えず、71分の町野に加え中村敬斗(78分)もゴールを重ねてボリビアを突き放した。終わって見れば日本の快勝。勝者と敗者を隔てたのは、決定力の差だった。

 

9月以降の親善試合を、森保ジャパンは3勝2分1敗で終えた。若い選手たち(鈴木淳之介や藤田譲瑠チマ、佐藤龍之介ら)も出場の機会を得て、グループは拡大の兆しを見せてW杯への準備は順調に進んでいるといえる。本大会が明日始まるのであれば、日本は有力な上位進出候補だろう。今のペースが来年6月まで続いていくことを願っている。

 

 

 

 

田村修一(たむら・しゅういち)
1958年千葉県千葉市生まれ。早稲田大学院経済学研究科博士課程中退。1995年からフランス・フットボール誌通信員、2007年から同誌バロンドール選考(投票)委員。現在は中国・体育週報アジア最優秀選手賞投票委員も務める。