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【森雅史の視点】2024年8月7日 J1リーグ第25節 横浜F・マリノスvs北海道コンサドーレ札幌

J1リーグ第25節 横浜FM 3(2-1)2 札幌
19:33キックオフ 日産スタジアム 入場者数18,574人
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勝った横浜FMにも、そして負けた札幌にも光が見えた試合だった。

 

横浜FMは4連敗からの3連勝。最後は札幌に攻め続けられたものの、しっかり流れを断ち切って勝利を確定させた。サイドに隙があると見ればすかさず使って相手ゴール前まで素早く攻める戦い方は、横浜FMのソツのなさが戻ってきたと言えるだろう。下降曲線から上昇曲線に転じ、中断明けもその勢いをキープできたことは好材料だった。

 

一方の札幌は3失点とも高いラインの後ろを取られた。前線からの守備に改善すべき点があるのは明白だが、それでも札幌らしい戦い方は復活している。調子が悪いころはボールを持つことを嫌がり、簡単に蹴っては相手ボールにしていた。だがこの試合ではつなぐ局面と縦に速く入れる局面の切り分けがしっかりなされており、中断期間を使ってチームの状態がよくなったのが十分に伺えた。

 

試合は4分、31分、51分と守備欄から抜け出して、エウベル、ヤン・マテウス、アンデルソン・ロペスの前線外国籍選手トリオがそろい踏みして横浜FMが終始リードを奪った。だが札幌は1失点目の後すぐ反撃し、13分には浅野雄也が、3点目を奪われた後は鈴木武蔵のシュートのこぼれ球に菅大輝が詰めて3-2。その後も札幌が攻め続けるが、横浜FMは要所を押さえて勝点3を獲得している。

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート