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テーマ23年目のJリーグ開宴。津々浦々の百景に想い、願うこと

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メガネの元サカマガ編集長・北條聡

2015 03/13  12:07

開幕で高まる冒険心への期待感。「出でよ、Jの変人」

今季で23年目を迎える明治安田生命J1リーグが3月7日に開幕を迎えた。J2も翌8日に開幕し、週末にはJ3も幕を開ける。今週の『J論』ではそんな開宴模様に焦点を絞って、全国各地の様子をお届けしていきたい。第四回目は元サッカーマガジン編集長・北條聡がある種のトレンド出現を願う。

▼傷を負えども、僅差で勝てばよし
 冒険しよう!

 これが今季のJリーグに対する期待感、いや「お願いごと」である。2ステージ制の復活に踏み切り、再び「人とお金」を引き寄せるための一策を試みたとあれば、ピッチ内でもこれに呼応する動き(変化)があったら、喜ばしいと思う。プロ棋士の羽生善治さんがご自身の本(『決断力』)の中で、こんなことを語っておられる。

 「自分から踏み込むことは勝負を決める大きな要素である。(中略)戦って、こちらも傷を負うけれど、結果として、わずかに勝っていればいいのだと......」

 かように冒険心の大切さを説いておられた。相手に何もさせたくないからと距離を十分に置いていると、相手が鋭く踏み込んできたときに受けに回ってしまう。逆転を許してしまう――とも話されている。

 これはピッチ上の戦いにも大いに通じるところがあるように思えてならない。実際、J1の試合でも「受け」に回ったときのモロさを、しばしば目にしてきた。2点先行しながらロスタイムに追い付かれた王者(G大阪)の開幕戦は、そうしたケースの一つではないか。

▼ヒントは「シンプル」。勇敢な敗者は未来の勝者
 イビチャ・オシムさんを筆頭に海外から日本へやって来た多くの指導者から「失敗を恐れず、もっとトライすべきだ」という指摘を散々、聞かされてきた。

 逆に言えば、それだけ日本人にとって難しいことなわけである。

 なぜリスクを冒すのか、羽生さんは先の本で「将来のリスクを小さくするため」と明かされている。挑戦をためらうと、成長が止まると。冒険のヒントは「シンプル」にあるのかもしれない。iPS細胞の開発に成功し、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞された山中伸弥さんが先日、テレビでこんな話をされていました。

「外科医を目指していた頃、上司から『ごちゃごちゃ考えんと手を動かせ』と教えられました。それが今でも役に立っています。知識がありすぎると、リスクばかり考えてしまって......。うまくいくわけがないと。そうすると何もできなくなるんです」

 考えるより先に行動――これが山中さんのモットーだった。思えば「迷わず行けよ、行けば分かるさ」というアントニオ猪木さんの名言にも通じている。物事を複雑に考えると迷いが生じ、結果的にミスにつながると。シンプル・イズ・ベストということだろう。

 それが大胆不敵なアクションの引き金になるのかもしれない。勝負事だから勝ち負けは重要だが、たとえ負けても「勇敢な敗者」は「未来の勝者」へつながるような気がする。

▼出遅れても焦らない。「敗者復活戦」がある
 幸い(?)今季のJ1は、ごちゃごちゃ考えている暇がない。何しろ17試合でケリがついてしまうのだ。スタートでのつまずきは致命傷になりかねない。しかし、ファーストステージで大きく出遅れても、ご安心を。セカンドステージという「敗者復活戦」が用意されている。そんな具合に開き直るのもアリだろうと思う。迷っていたら、あっという間にシーズンが終わってしまうのだから。

 2005年から10年にわたって実施した1シーズン制の王者は必ずしも年間を通じて安定した成績を収めていたわけでもない。仮に過去10年に2ステージ制が実施されていたら、ファーストステージ(前期)とセカンドステージ(後期)の勝者はどうなっていたのだろうか?――ざっくりした表を以下にまとめてみた。

<過去10年のJ1が2ステージ制だったら?>
 2014年●前期:浦和<後期:6位> 後期:G大阪<前期:8位>
 2013年●前期:広島<後期:9位> 後期:新潟<前期:15位>
 2012年●前期:仙台<後期:14位> 後期:広島<前期:2位>
※2011年●前期:横浜FM<後期:10位> 後期:名古屋<前期:3位>
 2010年●前期:清水<後期:15位> 後期:名古屋<前期:2位>
 2009年●前期:鹿島<後期:9位> 後期:G大阪<前期:8位>
※2008年●前期:浦和<後期:10位> 後期:清水<前期:15位>
 2007年●前期:G大阪<後期:4位> 後期:鹿島<前期:3位>
 2006年●浦和<前期・後期共に優勝>
※2005年●前期:鹿 島<後期:9位> 後期:C大阪<前期:10位>

※は年間王者がステージ優勝していないケース。

 2ステージ完全制覇を実現しているのは2006年の浦和だけとなった。年間1位ながらステージ優勝を逃しているケースも3回ある(05年=G大阪、08年=鹿島、11年=柏)。

 興味深いのは、前期王者が後期に入って総じて「息切れ」するケースが目につくことだろう。前期優勝後に後期を5位以内で終えたのは、06年の浦和を除くと、実に07年のG大阪だけなのだ。

 その点、後期王者の特徴にはバラツキがあり、前期トップ3入りしていた強者が4チームある反面で、8位以下だった伏兵も5チームを数える。特に08年の清水と13年の新潟は「前期15位」からの巻き返しだから、かなりダイナミックなケースだったと言っていい。実際には優勝争いの重圧も絡んでくるから単純には言えないが、いくら前期順調でも楽観できず、逆に前期は不振でも十分に勝機がありそうだ。

▼「賢すぎる」ことの功罪。考えるより先に「足」を
 Jリーグの発足から20年あまり、技術と戦術の両面で著しい進歩を遂げ、Jクラブの多くが効率よく、賢く戦う術を獲得してきたように思う。それ自体はとても喜ばしいことだが「日本人は頭がよすぎる」というオシムさんの言葉が耳にこびりついて離れない。

 考えるより先に行動しにくい。

 近年、ACL(AFCチャンピオンズリーグ)で苦戦が続く閉塞感も、そうした傾向と無関係ではないような気もする。いかに冒険心に火をつけるか。そこにいろいろな意味でのブレイクスルーがあるのかもしれない。

 それじゃダメだ、あれじゃ無理だ――。そう判断されがちなことにあえてチャレンジする監督、選手、クラブが少しずつ、しかし確実に現れることを期待したい。アルゼンチンの名将マルセロ・ビエルサが「奇抜なアイディアを思いつく者は、それが成功するまで常に変人である」という名言を残している。ならば、積極的に「変人」を応援したいと思う。

 出でよ、Jの変人――。

北條聡(ほうじょう・さとし)

1968年生まれ、栃木県出 身。元『週刊サッカーマガジン』編集長。現在はフリーランス。1982年スペイン・ワールドカップを境に無類のプロレス好きからサッカー狂の道を突き進 む。早大卒の1993年に業界入り。以来、サッカー畑一筋である。趣味はプレイ歴10年のWCCF(アーケードゲーム)。著書に『サカマガイズム』(ベースボール・マガジン社)など。また二宮寿朗氏(フリーライター)との共著『勝つ準備』(実業之日本社)が発売中。

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2015年7月10日 00:11

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