【Jリーグ】「外国籍枠の撤廃云々よりも、まずJリーグが世界に通用するレベルの選手をしっかりコミットしながらやっていくことが一つの方法ではないかと(村井チェアマン)」

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「外国籍枠の撤廃云々よりも、まずJリーグが世界に通用するレベルの選手をしっかりコミットしながらやっていくことが一つの方法ではないかと(村井チェアマン)」~7月の理事会後の記者会見より(2)~『Jウォッチャー ~日本サッカー深読みマガジン~』

7月31日、JFAハウスにて7月のJリーグの理事会が行われた。理事会後に記者会見が行われた。


複数回にわたって、会見での出席者のコメントをお届けしていきます。


(1)はこちら


○村井満チェアマン

Q:ここ最近の外国籍選手枠の撤廃とホームグロウン制度についてなんですが、リーグ側でもメリットやデメリットなど、ACLの出場枠とも連動していると思いますが、どういう将来像を描いているのでしょうか?
「まずタイムラインでは、12年後の2030年という時間軸で、どういうリーグでありたいかという議論をずっとやっています。ただ今の時点で10年後を予測しきることは難しいです。中期の計画として4年後の2022年、次のカタール大会を一つの中間地点として、時間軸として見ていこうと議論しています。


いくつか議論しているのは、フットボールそのものの最終的なゴールですが、やはりJリーグは他のリーグに比べて本当に魅力的であり、ぜひJリーグでプレーしてみたいと(なるようにしていきたい)。今プレミアリーグやブンデスリーガなど5大リーグはいろいろな特徴を持っていますが、(Jリーグは)後塵を拝するポジションに位置しています。いくつかのKGI(Key Goal Indicator/重要目標達成指標)-ゴールを設定している中で-日本のJリーグが世界の相対的な競争の中でも、競技面でもビジネス面でもそれから地域への貢献面でも、いくつかのマイルストーンを見ながら議論しています。輝くリーグになるために逆算しています。


ただやはり勝負事ですので、競技成績が極めて需要な要素となります。今回、丁寧にファクト(事実)の分析をしています。そのために今回のワールドカップではベスト4はヨーロッパ勢が独占しました。それぞれ例えばスタメン選手を分析すると、ラウンド16では5大リーグでプレーしている選手が70%を超えています。特にベスト4では9割近くが5大リーグでプレーしています。極めて高い競争関係でしのぎを削っていることは重要な要素の一つで、逆に言うとJリーグがどれだけ熾烈な競争を持っているかどうかというのが一つの論点でした。


外国籍選手枠の議論は具体的な結論には至っていませんが、外国籍選手枠を固定することが、裏側にある日本人選手の出場機会を確保するという考えのもと間接的に守ってきた一方で、もっと直接的に自クラブで何人選手保有しないといけないと直接的に守る方法も、議論や検討の余地があるんではないかと議論しています。


ですから外国籍枠の撤廃云々よりも、まず責任を持ってJリーグが世界に通用するレベルの選手をしっかりコミットしながらやっていくことが一つの方法ではないかと。それを称して『日本版ホームグロウン制度』の内容と考えています。詳細のルールはこれからで、日本の育成にコミットするという施策と裏表の関係に外国籍選手枠はなっています。


※選手の契約・登録・移籍について(Jリーグ)


画像右側が現行(2017年~)の外国籍選手枠(2016年10月の理事会後の会見より)

ただ撤廃という言葉が躍っていますが、ACLでは(外国籍選手の枠が)3+1というリレーションの中で、登録25名の中で国籍をフリーにするのか、例えばベンチ入り18名をするのか、ピッチに立つ11人を完全に撤廃するのかしないのかまったく決めていません。そういった登録上の議論から入っていく可能性もあるかもしれません。


またこれはJ1・J2・J3とある中で連続する議論でもあります。カテゴリー毎に濃淡をつけていく考え方もありますし、(外国籍選手枠の)すべてを撤廃するような議論にはなっていません。
共通認識としては、直接的にホームタウンでのアカデミー選手への育成に注力することを方向性として確認しているとご理解ください」


Q:せっかくの機会なのでもう少しお聞きしたいです。例えばある程度2022年中期という話をされていますが、2020年には東京五輪もありますし中長期的の育成の施策よりも、いかに若い選手の出場機会を担保するのかという施策があってもいいかなと状況が思うのですが。ある程度導入されるメドを区切って今お話しをされているのか、目安があって議論をされているのか。もしくは先を見てクラブ側にある程度同意が得られた場合に行うのか。それこそ議論ベース・提案ベースでやるのか、教えてください。


「育成と言った時に、ホームグロウン以外にもその方法論は出場機会の確保という形もあります。また選手を育成する前に指導者を育成する、指導者を海外へ派遣するプログラムもあるかもしれません。本当に育成にコミットするために、結構な数があります。19年に導入できる内容は、9月とか10月くらいまでに方向性を決めていきたいですが、これですべて2022年までのラインナップが全部揃うわけではありません。少し時間をかけて22年とか30年に向けて議論することと、それから19年に向けて議論すること、少し時間軸を分けながら議論していきたいと思っています。
ただ変わらないのは、Jリーグそのものがもっともっと厳しい環境になっていく、これは選手だけでなくクラブの経営者もそうだと思っています。クラブ経営がどんどんアイデアや意欲のあるところが突き抜けていくような形になるかもしれません。その競争というのはピッチ上の選手だけではないと思います。ただそういった切磋琢磨の中に成長があるという、考え方のフィロソフィは変わりません。ただ施策や打ち手について時間軸を分けながら議論していきたいです」


Q:今のお話と重複というか、2019年を見据えてという施策はどの辺が入ってきますか?
「まだ具体的には施策ベース、考え方や思想についてずいぶん議論しました。9月の次の実行委員会までに強化担当者会議など、様々なステークホルダーと協議を経ながら、打ち手のプライオリティを集めていきたいと思います」


【参考記事】
2016年10月の会見より【村井チェアマン会見から2017シーズンのJリーグを紐解く!】その2『外国籍選手の登録枠拡大。~厳しい競争の中で出場機会を獲得せよ~』
Jリーグへの導入が検討される"ホームグロウン制度"とは?【解説】2016年11月30日


(3)へ続く

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「国内で見れば一定程度の成長している足跡がある一方で、ヨーロッパの5大リーグと比較すると、入場者数や収益規模などで大きく水を空けられている事実も実行委員や理事と共有している(村井チェアマン)」~7月の理事会後の記者会見より(1)~

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