J論 by タグマ!

【森雅史の視点】2025年11月14日 キリンチャレンジカップ2025 日本代表vsガーナ代表

キリンチャレンジカップ2025 日本2(1-0)0ガーナ
19:22キックオフ 豊田スタジアム 入場者数40,030人
試合データリンクはこちら

 

まずこの試合について語っておかなければいけないのは、フランシス・アブの負傷は誰が悪いというわけではない不幸なものだったということ。そしてアブがピッチに復帰する日を心から願いたいと思う。

 

アフリカ勢との対戦では、今年U-20ワールドカップでエジプトと対戦した船越優蔵監督がこんな分析をしていた。「ヨーロッパナイズされたサッカーをしてくる。それでも緻密かといえば緻密じゃない。だがそういう相手が日本は一番苦手」。同じアフリカ勢だったが、ガーナは最後までもっときちんと組織を保ってプレーしてきた。そうなると今回のガーナでは日本を崩すほどの精密さはなかった。もしも失点のあとに個々人の能力の高さを生かして攻め込まれていたら、もっと日本の攻守が試されることになっただろう。だが、そういう場面は少なく、そのぶん日本のテストはいい部分が目立つことになった。16分の先制点は中盤で佐野海舟のボール奪取から上田綺世がスペースを作り、そこに南野拓実が走り込んで冷静に決めたもの。60分の追加点は狭いコースを見逃さなかった堂安律の個人技が光るものだった。

 

 

 

森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート