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「みんなで乗り越えるんだとなっています!」V・V長崎が入場者水増しに関する記者会見を開催

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今回はV・ファーレン長崎を中心としたWEBマガジン「V・ファーレン長崎応援WEBマガジン「ViSta」」からの記事になります。


「みんなで乗り越えるんだとなっています!」。V・V長崎が入場者水増しに関する記者会見を開催V・ファーレン長崎応援WEBマガジン「ViSta」
2017年07月25日更新

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25日、V・ファーレン長崎は長崎県諫早市のトランスコスモススタジアム長崎記者会見室で記者会見を行ない、2015シーズンからJリーグ公式戦入場者数を水増ししていたとして、Jリーグから制裁金300万円とけん責(始末書をとり、将来を戒める)処分を受けたことを発表した。

会見によると、水増しを行なっていた期間は2015シーズンから今季第6節(4月2日)までのホームゲーム全46試合中45試合(1試合は資料がなく、水増しの事実が未確認)。Jリーグの規定では入場者に含まれない運営関連スタッフや、入場券を持たない無料観客などを入場者としてカウントし、少なく見積もっても約24,000人以上を上乗せして発表していた。足かけ3年に渡って継続的に行なわれたことから、Jリーグは責任は決して軽くないとした上で、最終的に内部調査に基づく自己申告であること、担当者の認識不足などもあったことを勘案し、今回の制裁内容を決定したという。

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クラブの調査によると2013・2014シーズンの入場者数は誤差の範囲内(数名から十数名程度)で不正がなかったことが確認されたが、2015年に入場者カウントの担当者が変わってから水増しが行なわれたという。クラブのヒアリングに対してこの担当者は「入場者の定義やカウント方法を間違っていた」と水増しの意図を否定し、上司からの圧力や指示についても否定。この担当者は今季第6節(4月2日)を最後に担当を離れ、6月上旬にクラブを退社、以後、水増しは行なわれておらず、会見に出席した株式会社V・ファーレン長崎の井上章監査役は「入場者のカウントについて、Jリーグの規則に乗っ取って、今後はこのようなことがないようしっかりした体制を作っていく。」とコメントした。

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(左:高田明社長 右:井上章監査役)

株式会社V・ファーレン長崎の高田明代表取締役社長も「過去のことだから自分に責任はないと逃れるのではなく、そこはしっかりと受け止めて、もうこういうことが起こらない体制を作っていきたいと思いますし、それを今始めているということが、(水増しのない)4月2日以降の数字になっているんだと思います。」と語った

また会見の中で、選手バスを使用して一般社団法人V.V.NAGASAKIスポーツクラブが道路運送法違反を行なったのではないかとされる問題と、V・ファーレン長崎戸石クラブハウスに一時期開業された整骨院が保険の不正請求を行なったのではないかとされる疑惑について「我々の手を離れて行政に委ねている状態」とまだ未解決の問題へ言及。だが、高田明社長は「今、選手もスタッフ凄く前向きで、V・ファーレンは変わっていくんだということを常に話している状態です。チームの結果も予想以上のものを出してくれていると私は思っています。そして、もっとたくさんの人に喜んでもらって、入場者を本当に増やしていくには、強いチームにしていくことが大事だと思っています。そのためにも選手には試合に集中できる環境を作ってあげたいし、社員にも不安なく業務に邁進できる環境を作ってあげたい・・私が社長になってから、そこを一番に推進しているつもりです。正直、当初は(子会社化して)3ヶ月くらいで会社の精査が終わると思っていたんですが、もう少し精査に時間がかかる点もありそうです。今はその中で、みんなで一緒に乗り越えていこうと話していて、みんな前向きです、みんなで乗り越えるんだとなっています。」と述べ、クラブ改革に改めて強い決意を示した。

reported by 藤原裕久


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