J論 by タグマ!

2019年はどんな一年だった?タグ祭り!サッカーライター大忘年会2019

2019年12月26日、渋谷のLOFT9 Shibuyaでタグ祭り!サッカーライター大忘年会2019が開催された。この一年、サッカー界では何が起きていたのか。現地で取材をする20名のライターが2019年を振り返った。

 

▼それぞれが過ごした2019年

2019年12月26日、渋谷で少し早い新年会と少し遅いクリスマスパーティー、そして令和最初の忘年会が始まる。LOFT9 Shibuyaに集まった色とりどりのユニフォームに身を包んだサポーターたちは、試合開始のホイッスルを待ちわびていた。するとスクリーンに西野朗、本田圭佑、吉田達磨の写真が映し出される。この三人の共通点はアジア。池田宣雄さんと本多辰成さんによるディープな世界観からタグ祭り!サッカーライター大忘年会が始まった。

そのアジアで活躍する日本人指揮官と戦うことがあるかもしれない日本代表は、昨年E-1サッカー選手権へ出場。現地で取材をした杉山茂樹さん、西部謙司さん、森雅史さんが赤裸々に舞台裏を展開し始めた。そして六川則夫さんが撮影した一枚の写真で、場内は納得のため息が漏らしていた。

ここから舞台は世界から国内へ、そしてさらに奥深くへと進む。話題は宇都宮徹壱さんによるFC今治といわきFCへと移った。

「下のカテゴリーだとクラブの歴史もそうですが現状もなかなか知らないのでおもしろかったです」。

清水のユニフォームを着たサポーターはそう話す。また違うサポーターは、「栃木の奇跡は知らなかった」と次のテーマであるJ2の話題に触れる。鈴木康浩さんが語るリーグ終盤戦で魅せた栃木の躍動に「シビれました」と話してくれた。その栃木に最終節で敗戦をしてしまった千葉のサポーターは「心の中でおめでとうと拍手をしながら聞いていました」と、悔しさと共に称賛をしていた。

 

 

自分が応援しているクラブ以外のことは意外と知らないことが多い。でも対戦相手である彼らにも、自分たちと同じようにドラマがある。J2での仕切り直しを力強く宣言した松本担当の多岐太宿さんは前田大然の海外移籍を誇らしく語り、岐阜を取材していた後藤勝さんはJ3に降格をしてしまった一年を伝えた。

 

 

「オフサイドラインを高く上げた方がおもしろいですね。回を重ねるごとに演者も洗練されてきていますし、出ている僕らも楽しかったです」。

J1・三連覇を逃した川崎担当の江藤高志さんは、受賞した『タグマ!サッカー記事大賞2019』のトロフィーを片手に「また来年も大賞が取れるように日々精進していきたい」と締めくくった。

僕たちはこんな一年を過ごしてきた。そのことをみんなに知ってもらいたい。そして、みんながどんな一年だったのかも知りたい。この日壇上にいたライターと客席にいたサポーターたちは、この一年で何があったのかを報告をし続ける。そして忘年会が終っても「ハイボールで酔ってしまいまして」と、あるサポーターは笑いながら2019年を振り返っていた。

 

佐藤功

岡山県出身。大学卒業後、英国に1年留学。帰国後、古着屋勤務、専門学校を経てライター兼編集に転身。各種異なる業界の媒体を経てサッカー界に辿り着き、現在に至る。Y.S.C.C.横浜を追いかけるサイト『横浜本牧フットボールマニアックス』を2019年8月スタート。