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16回の胴上げ。鐡戸裕史、現役生活を完結【松本】

2016 12/01  06:38

有料WEBマガジン『タグマ!』編集部の許可の元、タグマ!に掲載されているJリーグクラブ有料記事を全文掲載させていただいておりますこの企画。
今回は松本山雅FCを中心としたWEBマガジン「松本雷鳥通信」から鐡戸裕史選手に関する記事になります。


【雷鳥報道・トップ】16回の胴上げ。鐡戸裕史、現役生活を完結松本雷鳥通信
2016年11月29日更新

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2009年、"松本デビュー戦"でのお披露目。それから7年半の時が経った

11月27日、試合後のセレモニーにおいて鐡戸裕史が現役引退を発表した。
筆者が地域リーグ時代に撮影した写真を探してみると、見つかったのが冒頭の2009年北信越リーグ第11節・サウルコス福井戦での1枚だ。シーズン途中に加わった栗山裕貴、新中剛史、そして鐡戸の3選手お披露目場面を撮ったものだ。早いもので、あれから7年半が経つ。

語り草なのは、同年の地域決勝・YSCC戦での決勝弾。ボールを受けるや自ら仕掛け、相手DFを幾人も突破してのゴールだった。雨に濡れたピッチを意識して、あえてグラウンダーのシュートを打ったと言う。その後も観戦者の脳裏に刻まれる活躍を見せてきたが、筆者が思い出すのは13年のJ2リーグ第18節・岡山戦でのフリーキック。加入直後から高精度の右足で幾度もゴールネットを揺らしてきたが、J2の舞台でも健在ぶりを改めて見せつけたゴールだった。もちろん右足だけが魅せ場にあらず、本領はその豊富な運動量。攻守に汗をかき、チームの屋台骨を支えた。

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チーム最古参となった2016年も、やるべきことをやり続けた

クラブの成長と共に、自身も歩を進めてきた。地域リーグからJFL、J2そしてJ1へ――。地域リーグでプレーしていた選手がJ1のクラブへとステップアップし、『大出世』などと形容されることはままある。しかし同一クラブに籍を置きながら地域リーグからJ1まで4つのカテゴリーを経験し、更にはリーグ戦で先発出場を果たしている。これはスタッフやサポーターから信頼されるバンディエラしか成し遂げられない偉大なる記録である。

もちろん最後はJ1復帰を果たして、現役生活に幕を閉じたかったことだろう。その点では昇格プレーオフ敗退には悔いもあったはずだが、涙をこぼす多くのサポーターに見守られながら、チームメートに16回の胴上げをされての完結。チームを陰日向となって支えてきた背番号16の、松本での濃厚な8シーズン――。その働きに対して、サッカーの神様は最後に報いた。
(文・多岐太宿)



松本雷鳥通信」ではこのほかにも下記の記事などを掲載中です。


【雷鳥短信】11月上旬のトレーニング風景(写真8枚)
http://www.targma.jp/matsumoto/2016/11/30/post6218/

【松本vs岡山】レビュー:悔しくとも受け入れるべき敗戦。課題を炙り出し、来季への糧に。
http://www.targma.jp/matsumoto/2016/11/28/post6191/

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