[J論] - これを読めばJが見える

論ニュース日本サッカー関連ニュースを分かりやすく解説

【FBRJ】(横浜FMvs浦和)横浜Fマリノス選手たちは何をアピールしていたのか?

2016 04/11  06:53

有料WEBマガジン『タグマ!』編集部の許可の元、タグマ!に掲載されているJリーグクラブ有料記事を全文掲載させていただいておりますこの企画。
今回は審判批評を中心としたWEBマガジン「石井紘人のFootball Referee Journal」から横浜Fマリノス×浦和レッズ戦に関する記事になります。




【無料記事/連載:ルール解説】横浜Fマリノス選手たちは何をアピールしていたのか?石井紘人のFootball Referee Journal
2016年04月10日更新

日産スタジアムで行われた2016J1 1st第6節の横浜Fマリノス×浦和レッズ戦。38,382人が詰めかけた上位決戦の66分、浦和レッズのFK時に横浜Fマリノス選手たちが、松尾一主審に何度もアピールしていた。一体、なにがあったのだろうか?

FKとなったファウル自体は分かりやすいファウルで、ファウルをとられたことに対するリアクションはほとんどなかった。そのため松尾主審は、笛と同時に、両選手にFKは笛で再開することをジェスチャーで示した。

というのも、主審が"笛でリスタートする"と示さない限り、浦和レッズはいつでもリスタートできる。それを防ごうと、横浜Fマリノス選手たちはボールの前に集まる。結果、リスタートに時間がかかってしまう。そうなる前に松尾主審がジェスチャーで示せば、混乱なくリスタートできる。

実際に、松尾主審はすぐにボール周りから横浜Fマリノス選手たちを離すことに成功し、浦和レッズ選手にボールを置くように指示して、ボールから9.15?(10ヤード)の歩測に入れた。プライオリティが整理されている。

が、この歩測中に、松尾主審がボールから目を離した隙に、キッカーの阿部勇樹がボールを二個分後ろに下げたのだ。つまり、阿部と横浜Fマリノスの壁までの距離は9.15m以上あり、キッカーに有利な状況になった。それをFKのスペシャリストである中村俊輔が見逃さず、ボールを動かしたことを松尾主審にアピール。そして、"それならば壁を前に出す"と横浜Fマリノス側がアピールし、浦和レッズ側は"壁が歩測した指示の場所より前に出ている"とアピール合戦となってしまった。

現在は使用できなくなってしまったが、バニシングスプレーは、壁が9.15mよりも前に出るのを防ぐためだけではない。キッカーが歩測に入ってからボールを動かすことを防ぐためでもある。現代サッカーの選手たちの狡猾さを考えれば、トリオのうちの誰か一人は、キッカーをフォーカスしていなければいけなかった。



石井紘人のFootball Referee Journal」ではこのほかにも下記の記事などを掲載中です。


【八百長PKはあるか?とFC東京の素晴らしい姿勢】2016AFCアジアチャンピオンズリーグ第4節 江蘇蘇寧 1-2 FC東京 ベンジャミン・ウィリアムス審判団ハイライト
http://www.targma.jp/fbrj/2016/04/08/post6057/

【無料記事】トーレスへの二枚の警告は妥当だったか?
http://www.targma.jp/fbrj/2016/04/07/post6055/

【テクニカル?だった森重の腕】2016J1 1st第5節 FC東京 2-3 名古屋グランパス 岡部拓人審判団ハイライト
http://www.targma.jp/fbrj/2016/04/05/post6053/

J論 最新テーマ: ニュース に関するコラム

投票

ら横浜Fマリノス×浦和レッズ戦について(0票)

Football Referee Journalについて(0票)

論 最新ニュース