【徹マガ】女子サポの本音、大いに語ります! Jユニ女子会インタビュー中編
2016 04/08 11:30
有料WEBマガジン『タグマ!』編集部の許可の元、タグマ!に掲載されているJリーグクラブ有料記事を全文掲載させていただいておりますこの企画。
今回は宇都宮徹壱公式メールマガジン「徹マガ」からJユニ女子会に関する記事になります。
前編はこちら
http://j-ron.jp/n/20160405_t.php
■Jリーグを観戦するきっかけはさまざま
――ここで皆さんに、Jクラブとの接点がどこにあったかをお聞きしたいと思います。Jリーグが開幕した時、皆さんはまだランドセルを背負っていた年齢だったと思うのですが、当時から試合を見る機会はあったんでしょうか?
児玉(鹿) 私は当時、つくば市に住んでいたんですけど、当時は「鹿島ってどこにあるの?」って感じでしたね。ただ私は、学校の遠足で鹿島に行く機会があって、ジーコにすぐに夢中になったので、アントラーズという存在は開幕当時から身近に感じていました。学校でジーコのサイン入りの下敷きを配られたんですが、今でも私の宝物です。
――みなさんは子供の頃、親御さんに連れられてJリーグを観に行きました?
軽部(宮)・木下(浦)・児玉(鹿)・佐々木(横) 行きました!
竹内(川) 私は行ってないんですよ。実は宮城の出身で、地元でJクラブがある環境がすごく羨ましかったですよね。
──Jが開幕した当初は、大都市圏にクラブが集中していましたから、地方との温度差はそうとうあったでしょうね。その後、Jリーグを習慣的に観戦するようになったのは、おそらく大人になって働き出してからだと思います。自分でスタジアムに行くようになったきっかけって、どんな感じだったんでしょうか?
佐々木(横) 私の場合、仕事でイライラしていた日にまっすぐ帰るのが嫌で、どこかに寄り道しようとネットで探したんです。そしたら、ちょうど日産スタジアムで試合があることを知って、スタンドで大声出したら元気になったというのがきっかけです(笑)。
――発作的にスタジアムに行ったんですか。珍しいパターンですね(笑)。木下さんは?
木下(浦) 私が初めてレッズの試合を見たのはJ2だった99年、駒場でのコンサドーレ札幌戦でしたね。ただ、その時は「サッカーって、こんなもんか」という感じでした。
──アンケートによると、サポーター歴は「薄く10年、濃く2年」と書かれていました。レッズは身近な存在だったけれど、熱心に応援するまでは時間がかかったと
木下(浦) 試合の結果を気にするようになったのは、就職してからですね。浦和のパルコで着物を売っていたんですけど、レッズが優勝したらセールをすることになっていたんです。あれは鹿島に優勝をさらわれた07年だった思いますが、優勝が決まった瞬間にセールの対応をしないといけなかったので、スコアはまめに追うようになりました。
――じゃあ、仕事がきっかけ?
木下(浦) 仕事がきっかけですけど、そこもまだ薄っすらの時代です。濃くなったのが、たまたま好きになった人がレッズサポーターだったのが大きかったですね。会うたびにレッズの話もするし、一緒にスタジアムに行ったりスカパー!を見たり。そこからです。
――小学校時代に「ジーコと出会った」児玉さんは、その後どうなっていったんでしょうか?
児玉(鹿) 私の場合、高校くらいまで家族だったり父親の友だちだったりに連れて行ってもらって、大学に入ってからは友だちの車に乗せてもらってクラブハウスに通い詰めるようになりましたね。実は私、当時は長谷川祥之が大好きだったので、激しく彼を追っていましたね。その後、就職してからは東京で暮らしていますが、ここ10年くらいは定期的にカシスタで観戦しています。
――みなさんのアンケートを見て思ったのは、ある程度のお金と時間が自由に使えるようになった20代後半ぐらいからのめり込むケースが多いようですね。逆に大学時代とか、社会人なりたての頃って、いろいろと条件面で障壁があるように感じました
軽部(宮) 私の場合、もともとサッカーは好きだったんですが、20代半ばまで土日が休みではない仕事をして、ひいきのチームもその頃はなかったので、あまりスタジアムで観る機会はなかったですね。週末に休めるようになったのは大きかったです。
木下(浦) あときっかけという意味では、やっぱりワールドカップ日韓大会のインパクトは大きかったと思います。埼玉の場合、埼スタができて、「あそこのホテルにブラジルが泊まっている」って大騒ぎになって、サッカーにはまっていった高校生や大学生って私の周りにもけっこう多かったですね。
■私たちは「ウギャル」じゃない!
――ここでちょっと話題を変えます。かつてセレ女ブームってあったじゃないですか。あの現象を皆さんはどうご覧になっていたんでしょうか?
児玉(鹿) 本当にチームを応援しているなら、いいんじゃないですか。
木下(浦) 私も同意見です。ほとんどは(柿谷)曜一朗ファンでしょうけど。
軽部(宮) 私も最初は、単にきゃぴきゃぴしている人たちなのかなって思ったんです。でも埼スタで日本対キプロスを見ていたとき、隣りで見ていた3人組のセレ女が、清武(弘嗣)が出た瞬間に嗚咽しながら泣き出したんですよね。あれを見た時に、この子たちも本質的にはクラブを愛しているんだなって、すごく嬉しくなりましたね。
――以前、セレッソを応援している女性ふたりに「セレ女についてどう思うか」って聞いたんですよ。そうしたら「一緒にせんといてほしいわ」って言われてしまいました(笑)
児玉(鹿) すごくわかります、その気持ち。「私たち、ウギャルじゃない」っていう。
――「ウギャル」って何ですか?
児玉(鹿) ウッチー(内田篤人)を追いかけている女の子たちを「ウギャル」っていうんです。ウッチーが下がると。その子たちも下がるっていう(笑)。でも私はクラブを応援しているわけで、特定の選手を追いかけているわけじゃないですから。
――とはいえ女子サポの場合、応援するきっかけが選手っていう人は、わりと多いと思うんですよ。その選手が移籍したら、いなくなってしまう子もいるかもしれないけど、残るサポも確実にいる。実際、セレッソもそうでしたし
佐々木(横) マリノスの場合、もともと女子サポが多いチームなんですけど、私の周りでは「ハコ推し」が多いですね。
――「ハコ推し」というのは、つまりは個々の選手ではなくクラブを応援しているという意味ですね?
児玉(鹿) そうです。私も今はチームを応援していますけど、でもきっかけは長谷川祥之だったし、その前は「ジーコが無理ならジーコの息子と結婚したい」と本気で思っていたので(笑)、選手から入る人は否定できないですね。
――小林悠を応援している竹内さん、そのへんいかがですか?
竹内(川) 彼は代表に呼ばれては怪我で辞退しているので、そういう意味でも応援したくなりますよね。ただ、顔がどうとかいうのは関係ないです。
佐々木(横) 個人的には「ユニフォームを着てる私が好き!」という子が苦手なんですけど(笑)、そういう子も優勝を逃したりとか降格したりといった経験を経て、本当のファンになっていけばいいな、とは思っています。
――やっぱり、同じ女子である皆さんがウギャルや選手推しの女子を受け入れる必要があるんじゃないかと私は思いますね。でないと裾野が広がっていかないですよ
木下(浦) 「サッカー観戦に興味がある」って子はけっこういるんですけど、彼女たちが見たいのはJリーグではなく代表戦なんですよね。皆で肩を組んで歌いたいっていうのはあるんだけど、わざわざお金出してまでJリーグに見に行きたいっていう子は、実はそんなに多くはないと思う。
軽部(宮) ハロウィンで騒ぐのと同じイメージなのかもしれないですね。でも、Jユニ女子会では、きっかけは何であれ「Jリーグ観戦とクラブが好き」という女性なら誰でも歓迎しています!
「完全版はコチラ」
http://www.targma.jp/tetsumaga/2016/03/14/post1271/
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女子サポの本音、大いに語ります! Jユニ女子会インタビュー
http://www.targma.jp/tetsumaga/2016/03/14/post1271/
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