浦和レッズ 試合後の選手コメント『ただこの敗戦を受け入れて前を向くことがいまの僕たちにできること』(槙野 智章)+柏木+宇賀神+武藤+平川+森脇+槙野+阿部 チャンピオンシップ準決勝【浦和対G大阪】
2015 11/29 08:15
2015年11月28日(土)14:00KICKOFF/埼玉スタジアム2002/40,696人
浦和 1-3 G大阪
得点者:47' 今野 泰幸(G大阪)/72' ズラタン(浦和)/118' 藤春 廣輝(G大阪)/120+1' パトリック(G大阪)
-----
○柏木 陽介
「毎年こういう舞台で勝てないことに自分のふがいなさを感じている。今日はヒガシ(東口)が当たっていたし、いつもレッズ戦は当たっているイメージがある。決定機を何度か阻まれた。前半から良いサッカーができていたけど、正直ヒガシが当たっていたからそれに尽きるかなと。終盤にもチャンスを作れたけど、そこで点を取れなかった。そういう勝負弱さががあったのかなと。アクシデント的に丹羽のバックパスから気が緩んだ瞬間にやられてしまった。サッカーの内容で負けたとは一切思っていない。でも負けたから何も言えないけど、ガンバに負けるのは非常に悔しい」
○宇賀神 友弥
Q:試合の入りについて、いつもどおりのような形で入れたのか、ビッグゲーム特有の入り方になったのか、どう感じていますか?
「いつもどおり入れたと思うし、自分たちの形はたくさん出せていた。東口選手のビッグセーブがあったけど、決め切れないとこういう展開になる。決定力を欠いたし、運の部分も自分たちに向いていなかった」
Q:ミシャ体制で最も勝ち点を取ったシーズンでしたし、終わり方は同じような形で悔しい結果でしたが、チームの成長を実感しているのでは?
「自分たちは成長していると思っているけど、浦和レッズは常にタイトルを獲ることを求められているので、物足りない結果だと思う。サポーターも結果を求めていると思う。チームが成長していても勝ち切る力は足りていないと思うので、天皇杯も一発勝負になる。そこでもう一度浦和レッズの強さを見せないといけない」
Q:常にG大阪のカウンターの脅威にさらされる展開でしたが?
「リスクマネジメントをいつも以上に意識しようとやっていた。宇佐美選手やパトリック選手をある程度抑えられていたと思うけど、2失点目はポストに当たって、ビックリして、緩んだところのスキを相手に突かれた。自分たちが点を取ってから危ないシーンはあったけど、試合の中ではつぶせていたし、それ以外はかなりつぶせていたと思う」
Q:試合後のロッカールームについて。
「黙って考えているというか、なんでこういう結果になったんだろうという現実を受け止められない感じがあったし、何と言えばいいのかな、次に向かうというよりは敗戦を受け止められない感じだった」
Q:仲の良い武藤選手が決定機で決められなかったことに非常に責任を感じていました。
「90分のロスタイムで決め切れないことをすいませんと言っていた。ただ120分を通してほかの選手よりも走って戦ってくれていた。天皇杯で結果を残せるように団結して戦っていきたい」
Q:選手会長として臨んだ今季について。
「昨季あのような結果に終わって、チームを引っ張る、チームを助けるという働きをしないといけないと思ったし、選手会長やキャプテンという肩書きは関係なく、陽介たち僕らの世代が引っ張っていかないといけないなと感じながら戦ってきた。ファーストステージの優勝もそうだけど、シーズンを通してチームのために、どうすればチームのためになるかと考えてやってきた中で結果を残せなかったことについては、責任を感じている。1年間出続けた中でタイトルを獲れなかったことは重く受け止めないと。その中でもう一回り成長しないといけないと強く感じた」
○武藤 雄樹
「負けてしまったので、ポジティブな要素はまったくない。今回のレギュレーションで言えば、この最後のチャンピオンシップで勝ったチームが優勝でそれを狙っていたし、それを獲れるだけ力はあったと思う。今日の試合もいつものことと言えばいつものことだけど、攻める時間が多い中でカウンターで決められてしまった。だからこそ僕が決定機を決められなかったことを含めて、残念な結果だった」
Q:チームとして相手のカウンター対策をして試合に臨んだのでしょうか?
「それは一年間を通して変わらず、素早い攻守の切り替えから前で奪う、ということがカウンター対策。それができていたシーンもあったし、それをかいくぐられることもあった。足をつっている選手がいて間延びをしてしまう中でやられてしまった。口で言うのは簡単だし、負けてしまったので残念です」
Q:個人的には平常心で試合に入れましたか?
「いつもと変わらぬプレーはできたし、積極的に浦和らしいここ最近出せていたサッカーをできていたと思う。いつもどおりやれていた」
Q:約1カ月後に天皇杯もあります。まだシーズンは続きます。
「シーズンが終わっていないし、切り替えて天皇杯を獲ろうという話になった。休んだ上で天皇杯に臨みたい。この敗戦を意味あるものにしないといけない。修正点も出てくると思うので、改善していきたい」
○平川 忠亮
「残念な結果だったし、紙一重なところですべてが決まってしまったという感じはする」
Q:途中出場で良い流れを作ったと思います。
「追い付いたところから試合に入って、延長戦を見据えないといけない中で、ボールを走らせて相手を動かすこともできていた。そういう試合運びの中で後半ロスタイムに武藤のシュートが入っていれば理想的だったけど、非常に落ち着いて、つった選手がいる中で、うまくパスも回せていたけど、ほんの一瞬で非常に悔しい失点だった。3失点目は前に出ている中で仕方がなかったけど、いろいろなチャンスを決められない中で、向こうは決めてきた」
Q:平川選手を入れる前に交代のカードをどうしようか、監督が迷っているような場面がありました。
「トシ(高木)を入れようとしたり、いろいろと考えていたようだけど、ウガが足をつってプレーが難しいと。そして追い付いて、自分が出ることになった。うまく入れたと思う」
Q:相手がブロックを作ってカウンターを狙ってくる中で、どういうふうに崩していこうとしていましたか?
「焦れずにボールを動かしながら数多くチャンスを作ったけど、ゴール前にブロックを作られて、単純に入れてもはねかえされていたので、モリ(森脇)を使いながら、斜めに入れるクロスボールの形からヘディングまで行ったり、入っていても良かったシーンもあったけど、それが勝負の世界。またやっていくしかない。ベストを尽くしたし、勝利が転んでもおかしくない中で、向こうに転がったのは決定力は相手が上だったということ。チャンスを作れていても決められず、そういった細かい差が出たと思う」
Q:一発勝負のカップ戦、これまでの中で一番内容が良かったと思いますが。
「自分たちが後ろからつなぐことでリスクを冒して、失点を引きずらずにうまく試合に入れたと思う。追い付いて逆転することも見据えたゲームをできた」
Q:平川選手にとっては、11年ぶりのチャンピオンシップ出場となりました。
「チャンピオンシップといってもまだ準決勝だし、次のホーム&アウェイでの決勝が一番重要になってくる。年間勝ち点1位を目指していたし、そこに届かなかった甘さなどがあって、苦しい戦いをしなければいけないのは自分たちが招いたこと。また今年も苦しい思いをしたけど、成長の糧に変えて成長している。勝ち点を積み重ねて、年間勝ち点1位を目指していきたい」
Q:丹羽選手のバックパスがポストに当たった場面について、浦和の選手としては......。
「緊迫した試合は一つのミスが命取りになる。『あれ、こういうの入っちゃうのかな』と思ったし、たとえ入ったとしても自分たちの力ではない。そこに期待するわけにはいかないし、自分たちの力を90分の中では出せていたと思うが、延長に入って足をつっている選手もいて、攻撃の部分では少し質が落ちてしまった」
○森脇 良太
「最後のほうは体が動かなかった。1カ月近く、けがで実戦から離れていた。最後は体が棒だった。ノックアウト方式で勝ったほうが上に行くと、もう勝つしかなかった。良いサッカーをやっていても、今日の試合に関しては意味を持たない。なんで負けたのか、と説明してくれと言われても正直、説明ができない。先制したかったけど、先制できずに、我慢強く戦おうとイージーなミスからの失点だったけど、まだたっぷりと時間は残っていた。慌てずに行こうとは言っていた。追い付くのは時間の問題だと思っていて、点を取れてあそこで畳みかけられれば良かった。点に絡んで試合に勝たないと意味がないので、それは非常に残念。行くところは行くけど、リスクを冒さないことは意識しながら戦っていた。いまは落胆のほうが大きいので先を考えるのは難しい。時間があるので気持ちを切り替えて天皇杯に臨みたい。もう下半身全身がつっていた。最後の時間帯はボールを蹴れる状態になかった」
○槙野 智章
「シュート数も多かったし、ボールの動かし、ゲームの主導権を握るべく、球際など、局面でG大阪を上回っていた。今日は結果だけ、相手を上回れなかった」
Q:丹羽選手のバックパスがポストに当たった場面では、気の緩みが出たのでしょうか?
「たしかにそこから失点をしたし、(ポストに当たってから)一度もボールに触れていないし、間で受けられている。ポストに当たってオウンゴールになりそうなったことで気の緩みが出た、ということはなかったと思う。GKから直接ゴールにつながるようなプレーをされてしまった。あってはならないシーンだった」
Q:かなり疲労を抱えている時間帯でしたが、ピッチ上の実際の選手たちはどのように感じていましたか?
「90分の中で決めたいというのが本心。延長前半15分もそうだけど、G大阪が引いてブロックを作って、ボールを持ってウチが攻める展開だった。どこかでリスクを冒す必要があったと思うけど、決定力の差と運がなかったかなと思っている」
Q:この結果をどう受け止めていきますか?
「今季終わった段階でリーグ戦は4敗していなかった。チームとして選手一人ひとりが良いサッカーをしても負けたと思っているようでは、成長はないと思う。結果で負けたことはしっかりと受け入れないといけない。昨季も一昨季も相手はウチが良いサッカーをしていることは分かっている。僕たちもボールを動かすことやオフ・ザ・ボールの動きなど、その質は年々上がっているけど、フィニッシュの精度や勝ち切るための勝者のメンタリティーを付けていかないと。今日はガンバが勝つ形になったが、広島とガンバの2チームは攻められても我慢強く守って、内容が悪くても勝ち切る勝者のメンタリティーを身に付けている。それを身に付けていかないといけない」
Q:そういうもの(勝ち切る力が)必要な大会(天皇杯)が年末に残っていますが、早速今回のことが試されると思います。
「チームが早くこのショックから立ち直ること、切り替えることが大事。ACLも完全に手にしたわけではない。タイトルを獲るべくぶつけていかないといけないけど、ただこの敗戦を受け入れて前を向くことがいまの僕たちにできること。『なんで負けたんだろう』『良いサッカーをしていたのに』と考えを持っていると、成長はないと思う」
Q:試合後のロッカールームでの雰囲気について。
「口数が少なかったし、この結果を受け入れるには時間が足りなかった。今季の敗戦は何で負けたんだろうという試合ばかりだったし、内容で圧倒しても結果が付いてこないことがあった。チームが勝つために、結果を残すために、タイトルを獲るために、勝者のメンタリティーを身に付けること、そして勝利への欲を出していかないといけない」
○阿部 勇樹
「一発勝負は結果がすべてなので、どんな内容であれ、決勝に行けずに悔しい。大勢の方が来てくれた中で結果を残せず申し訳なかった。結果がすべてなので、勝ったチームが次のステージに行く。残念だし、悔しい。1-1に追い付いて延長になって、ホームの後押しもあって追い付けて逆転できるチャンスもあった。数少ないチャンスを入れられて負けることも結果だし、受け止めないといけない。次のステージに行くためには何かが足りなかった。何度も言うけど、結果。結果を出す、出さないの世界だし、そういう試合でもあった。結果を出せずに本当に申し訳ない。リーグ戦に関わる大会は終わったけど、天皇杯がだいぶ先にあるのでそれに向けてしっかりとやっていかないといけない。この結果は個々もチームもしっかりと受け入れないと。いろいろなことを言っても、みなさんが分かっているように結果がすべて。これ以上何も言えることはない。結果を出せるようにしないといけないし、結果を出せずに悔しい」
-----
関連リンク
ペトロヴィッチ監督(浦和)会見『選手たちの今日の頑張りは非常に称賛したいと思うし、感謝している』 チャンピオンシップ準決勝【浦和対G大阪】
http://j-ron.jp/n/20151129_c1.php
長谷川 健太監督(G大阪)会見『こういう試合で勝てたことを選手たちに感謝したい』 チャンピオンシップ準決勝【浦和対G大阪】
http://j-ron.jp/n/20151129_c2.php
ガンバ大阪 試合後の選手コメント『サッカーの神様はいるなと思った』(丹羽 大輝)+米倉+今野 チャンピオンシップ準決勝【浦和対G大阪】
http://j-ron.jp/n/2015129_c4.php