浦和レッズ 試合後の選手コメント『最後まで相手はやりたいサッカーをやっていた』(興梠 慎三)+ズラタン+西川+柏木+武藤+槙野 J1【浦和対川崎】
2015 11/08 06:54
2015年11月7日(土)14:03KICKOFF/埼玉スタジアム2002/46,597人
浦和 1-1 川崎
得点者:28' 興梠 慎三(浦和)/44' 森谷 賢太郎(川崎)
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○興梠 慎三(浦和)
Q:立ち上がりからかなりアグレッシブでした。
「引いてもウチの魅力はないと思う。監督も言っているように相手に合わせるぐらいなら自分たちのサッカーをやろうと。良い位置でボールを奪ってのカウンターをやりたかったけど、相手のパス回しはうまかった。前半はむしろ良い形だったし、最後の場面で精度を欠いた。前半の終了間際に失点をすると、後半は相手が勢いを持って入ってくることは長年サッカーをやっていると分かることだし、一番イヤな状況だった。あの時間帯を抑えればまた違った展開になったと思う。もったいなかった」
Q:得点シーンについて。
「正直、ボールがどこに出てくるか分からなかったから、とりあえずどこにでも反応できる位置にいたら、スペースにパスが出て、相手も並走できない形になったから滑ってきたと思う。そこできれいに入れ替わったし、冷静にGKの位置を見たら(GKとの距離が)近かったので、浮かせたほうが入るだろうと思って浮かせた結果、入って良かった。一呼吸を置いて、冷静に打てたと思う。少し右に行っちゃったけどね」
Q:失点した時間帯の前後について。
「一人ひとり疲労は来ていたと思うし、あの時間帯での失点は相手を乗らせてしまう。取られるほうとしては、気持ちがガクっとしてしまう。取られたくない時間帯に取られたことは修正しないといけない」
Q:後半の展開について。
「ラストプレーの精度を上げないといけないし、川崎Fも中盤に人数をかけてパス回しをしてくるので後ろが空くからそこを突いていかないといけない。ウチとしても後半はバランスが悪かったと思う。でも前半に関しては、失点以外は良い試合をできた」
Q:前半は良い形でできたと。
「僕は守備で疲れていたけどね(笑)。でもシャドーの位置はあそこまで下がらないといけない」
Q:交代する時間帯までシャドーでプレーして、終盤にトップに入るのは運動量の面でもキツかったのでは?
「個人は体力を上げないといけない。終盤になるにつれて、間延びして距離感が良くなかった。相手は距離を近付けて、パスがつないでいたし、最後まで相手はやりたいサッカーをやっていた。それをウチがやらないと。ホームなので、主導権を握らないといけない」
Q:終盤はなかなか前にボールが来ないような状況でした。
「前でキープして後ろの押し上げを待っても良かったかもしれない。しかけることが多くて、失ってカウンターを食らうことも多かったし、それの繰り返しだった。相手はキープしてタメを作って戦ってきた。ウチもそういうことが必要だったかもしれない」
Q:昨年の同じ時期に興梠選手はけがで出られませんでしたが、今日は1点を取りました。最終節こそ力になりたいという思いもあるのでは?
「最終節は広島が優位な立場にいることは分かっている。ただ昨年のガンバのように、最終節で(ガンバが徳島に引き分けたように)引き分けるという結果もあり得る。最後まであきらめずにやらないといけない。自力(での年間勝ち点1位)はないけど、少しの可能性を信じて、最終節はホームでできるし、たくさんお客さんも入ると思う。最後こそ昨季と違うところを見せないといけない」
○ズラタン
Q:アシストの場面を振り返って。
「(興梠)慎三の素晴らしい動き出しで、予測もしてくれていたんだと思う。プレシャーのない状況ならば、なんとかズラタンにつなぐよと(西川)周作とも試合前に話をしていた。そういったシーンだったと思う。(ゴールシーンは)僕たちらしいサッカーではないけど、良くないときはロングボールを織り交ぜることも効果的な一つの戦い方だと思う」
Q:試合の入りは良かったのでは?
「素晴らしい前半だったと思う。攻守にわたって全員が走れていた。高い位置でプレッシャーもかけられたし、理想どおりの試合ができていた。恥ずかしながらも試合をリードしていたにもかかわらず、1点を取られたことは残念だし、点差を広げることもできた前半だったと思う。後半は前半と違った内容になったが、相手も出てきて、勝てるチャンスはあったけど、残念ながら勝つことはできなかった」
○西川 周作
「前半は良い内容の試合ができたし、失点はもったいなかった。でもみんなの表情を見ていてもやり切った姿勢は出せたと思う。今日は相手よりも自分たちが崩れないことを意識していた。ハイプレッシャーで圧力をかけることはできたと思う。リーグ戦残り1試合勝てるように、チャンピオンシップ進出は決めているので硬くならずにゲームに臨めるといいと思っている」
Q:前半はハイプレッシャーをかけたことで後半は運動量が低下した印象です。
「残り15分になって相手もそうだけど、カウンター合戦のような形になった。GKとしてはリスクマネジメントをしっかりやること。最後の場面でやられなければ、ピンチのあとはチャンスじゃないけど、防いだあとはスペースが空いていたのでそこは狙っていた」
○柏木 陽介
「前半は良い戦いができたと思うし、崩される場面はあったけど、最後のところはうまく守れていた。前半の終盤でやられたことは痛かった。後半の相手はこっちが出てくることを踏まえて戦っていたのかなと。戦い方はもう少し考えてやらないといけない」
Q:残り2試合の中での勝ち点1をどう捉えていますか?
「自力はもともと厳しい中で、得失点差も離れている状況なので、負けなかったことが最終節に望みをつないでくれたと思っている。リーグ戦最後の試合で勝てていないことが続いているので、勝つことが一番大事。もちろん年間最多勝ち点を狙っているけど、ホーム最終戦で勝って、チャンピオンシップも終わって、良いシーズンだったなと言って終わりたい。自分たちらしいサッカーをして結果にこだわっていきたい」
Q:後半の入りは前半の終盤の失点の影響がありましたか?
「(興梠)慎三を含めて、シャドーがあそこまで守備に回ることはなかったと思う。疲れていたと思う。ボールをつなげているけど、前に侵入できなかった。前が張り付いていたし、もう少し段差を作って、動きが多くなくてもいいから一人が引いてギャップを作りたかった。へばりついたら相手は守りやすいだけ。あのようなときはポジションは関係なく、流動的に動いても良かったのではないか。取られたあとも密集していたほうが味方同士近い距離でプレッシャーをかけやすくなる。そういうことをもう少しやれれば良かった」
Q:柏木選手自身もよく今日は動いていました。
「めっちゃ疲れた。代表前にけがするちゃうかなというぐらい。でも最後までチームの勝利を信じて戦っていた。けがをしても後悔をしないぐらい。でもこういうときのほうが意外と走っていないことが多い。記録を見てみないと分からないけど。前節のFC東京戦のほうが走っていないと思ったら、11kmぐらい走っていた。今日は気持ち的に回されて疲れた。前半は奪われたあともうまく奪い返せていたし、セカンドボールも拾えていた。攻撃をする上で段差も付けられていたと思う。後半は5枚全員が並んでしまった。悪いときのレッズはこうなんかなとあらためて感じた」
Q:明日から代表に合流です。
「前回は残るために行くと宣言して行って、それが実行できたから、次は試合に出ることを目標にしてやってきた。練習をする中でやれる自信もあった。会見で監督に褒められ過ぎていたから、正直やりにくさはあるけど......(苦笑)。その期待を裏切らないようにしたいし、代表の中でしっかりと練習をして出られなくても、出場するチャンスを虎視眈眈と狙っていきたいなと思う」
○武藤 雄樹
「全体的に激しいゲームになったなということと、勝ち切りたかった試合だった。珍しく足もつったし、走らされる部分があった。いつもは浦和に走らされるチームが多いと思うから、今日のようなことはなかなかない。見ている方にはどちらも攻め合うゲームだったと思う。前半はウチが点を取って、そのあともチャンスがあった中で、そこで決め切れていればだいぶ違った。前半だけで試合を決めるチャンスはあったけど、それを逃すとやっぱり追い付ける力のあるチームはしっかりと追い付いてくる。そのチャンスはほとんど僕が絡んでいたので決めたかった。誕生日は誕生日でも1試合は1試合だし、あまり考えていなかった。力が足りないなと」
Q:試合の入りについてはガンバ戦以降、劇的に変わった印象です。
「ガンバ戦の反省を生かして、FC東京戦に臨んで、しっかりと勝てた。FC東京戦のように試合の入りをやっていこうと入って、前半は自分たちのサッカーをしっかりとできていたと思う。そこに関しては問題がない。次も同じようにできる力は付いている。危ない時間帯でも失点をしのげるようなゲーム運びをできるチームがチャンピオンシップのような一発勝負には重要だからみんなで修正したい。後半はバテテしまったけど、前半から飛ばして行くのが僕たちのスタイル。川崎Fは攻めてくるチームだからカウンターをしかけるチャンスもあったと思うし、そのチャンスの場面で決め切る力を付けないと。うまくいかないときでもカウンターやボールを保持する展開など、いろいろな形でゴールを奪えることが大事かなと」
Q:武藤選手は失ったあとの守備への切り替えも速かったです。
「相手にボールを持たせてしまうのは怖いと思っていたし、みんなでそう話していた。それでもつないでくるチームだったので、息切れしてしまった。やっていることは悪くなかった。勝つチャンスはあったし、結果が大事」
Q:残り2試合となった中での勝ち点1をどう捉えていますか?
「勝ち点1を取れたことで、最終節で年間最多勝ち点の可能性が残った。プラスに捉えるしかない。たとえ年間最多勝ち点を取れなくても、最終節に勝ってチャンピオンシップに臨むのは全然気持ちが違うので最終節で勝ちたいと思う」
○槙野 智章
「勝ち点3を取らないといけない試合だったし、展開としても勝ち点3を取ってもおかしくなかった。自分たちの良いところもたくさん出たし、お互いに良いサッカーをした中で勝ち点1を分け合ったと思う。ただ勝ち点3を取りたかったという思いは強い。リーグ戦の間隔が空いたときや代表の活動でリーグ戦が空いたときなどは、その(中断)明けで良いゲームをできていなかった。良い準備もできていたし、前半からアグレッシブにできていた。終盤に失速と言われているチームから成長していると思う。この勝ち点1を次の試合で生かさないといけない。最低限の仕事はできた。この日の勝ち点1がプラスに働くように最終節で勝ち切るだけだと思う」
Q:前半から良い守備からの良い攻撃ができていたのでは?
「前回の川崎F戦で手こずった。川崎Fにはディフェンスの間で受ける選手、そこにパスを出せる選手が数多くいるので、ボカさないでしっかりとつかまえようと話していた。ボールを失った瞬間にすぐに奪い返すことができていた。それが何度もできていたけど、結果がすべて。ポイント1では満足していない」
Q:チャンピオンシップを見据えた試合でもあったという意味ではどんな手ごたえですか?
「内容も伴った結果を出すことがいまの浦和には大事なこと。昨季はそれができていなかった。前進していることを見せないといけないという意味では今日のゲーム内容で(前進していることを)見せられたんじゃんないか」
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