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浦和レッズ 試合後の選手コメント『相手の(守備の)狙い以上のものを出して、良い時間帯に点を取れたことが勝因だった』(柏木 陽介)+槙野+那須+武藤+阿部+興梠 J1【松本対浦和】
2015 07/12 07:21
2015年7月11日(土)19:00KICKOFF/松本平広域公園総合球技場/18,605人
松本 1-2 浦和
得点者:12' 武藤 雄樹(浦和)/52' 興梠 慎三(浦和)/62' 酒井 隆介(松本)
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○槙野 智章
「本来のゲームプランではなかったし、1失点したところからバタバタしてしまった。今日のゲームに入るにあたって、ラインを下げないことが一つのテーマだったけど、それが反省点かな。昨季にはなかった我慢強さと勝ち切るところは、評価できることなのかなと思う」
Q:相手が対策をしてきた中でも1点も取れたし、前半はゲームプランどおりだったのでは?
「早々に得点できたのは良かった。ただ欲を言えば、2点目を取ったときに、3点目、4点目をたたみかけられる展開を作れれば良かったと思う。失点した場面はバタバタしてしまった。後半はロングボールとロングスローとCKで何度かピンチがあったので、しっかり守ることと1失点はしたけど、最後我慢をして勝ち切ったことはファーストステージを終えても切れていないのかなと思う。一人ひとりの仕事以外のところを全うできていることも、いまのチームの我慢強さを表している」
○那須 大亮
「良い部分もたくさんあったし、修正する部分もあったけど勝って良かった。シャドーに良い形でクサビが入ればいいけど、そこで引っかかってボールを失うとカウンターを食らうことになる。両ワイドも上がっていたので、特に前半のビルドアップは慎重に相手も前から来なかったので考えながらやっていた。ゴールシーンは狙いどおりだったし、非常に良いコンビネーションだった」
○武藤 雄樹
「僕がしっかりとポジショニングをしていれば、そこにボールが来ているし、みんなに感謝している。そういう自信も持っているし、やり続けていきたい。ゴールを決めていることでの自信や余裕も生まれている。その自信をさらに良い方向につなげていきたい」
Q:東アジアカップの日本代表に予備登録されましたが、良いアピールになったのでは?
「(代表のことは)あまり意識しないようにしている。レッズでのプレーを評価されて選ばれたと思っているので、レッズで同じようにやり続けていきたい。レッズで継続してやっていることを表現できれば、選ばれると思っている。チームでの結果を求めてやっていきたい」
Q:代表の予備登録入りについて。
「誰も思っていないだろうし、僕も思っていなかった。レッズで試合に出ることで自信も付いている。変に考え過ぎずにチームのために貢献すればそこを評価してもらえるんじゃないか。これで代表に入りたいから得点得点に走るものおかしな話だし、いつもどおりのプレーをしようと心がけてピッチに入った。それが今日はできたと思う。代表では求められていることがチームとは違うし、僕は浦和に来て判断の部分で成長できていると思うので、代表でのスピードは違うと思うけど、それができるだけの自信を浦和で付けている」
○阿部 勇樹
「先に点を取れて落ち着けたし、そこから相手はどこからプレッシャーをかけてくるのかと、(西川)周作と一緒に回しながら、(1トップの)前田くんをうまく走らせることができればという意図で回せた。それができたのも先に点を取れたからだと思うし、前半はそれで安定していた。後半は相手も点を取りに来ていたし、ロングボールやセカンドボールを拾ってくるという相手のやり方もハッキリしてきた。我慢の時間帯はあったし、2点目を取って1点差に詰め寄られたけど、その中でカウンターで2点目、3点目とトドメを刺していければ良いゲームだったかなと」
Q:先制点の場面は阿部選手が上がっていくことで、数的優位を作ってという形でした。
「(興梠)慎三のボールもモリ(森脇)のクロスも良かった。武藤もあまりジャンプをしなくても良いようなボールだった。(阿部選手が攻め上がった場面について)引いて守ってくる相手には効果的かなと思う。今後も考えられるシーン。サイドを崩す形は今年も増えているし、それによって中も空いていろいろな攻撃ができると思う。でも難しい試合だった」
○柏木 陽介
Q:相手が対策をしてきている中で、やりにくさはありましたか?
「前半に良い形で1点を取れれば勝てるという自信はあったので、先制点はデカかった。相手はオビナをベンチに入れていることで後半勝負であると感じた。前半はあまり追ってこなかった。でも後半は徹底してハイプレスとロングボールを入れてきた。自分たちの頭を越すボールをはね返して、それを追いかけてセカンドボールを拾う展開だったから。疲れたけど、少ないチャンスをモノにできていることはチームの強さの証明かなと思う」
Q:松本は36番の安藤選手を後ろで余らせて、残りの選手たちはマンツーマンという特殊な形でしたが、それを攻略するイメージは?
「相手は前に(食い付いて)来ていたから、そこに対しての難しさはあったけど、でも1点を取ったので、とりあえず前半はこれでいいやという感じで戦っていた。後半は良い時間帯に2点目を取れたことが大きかった。自分もタイミングよく上がって点に絡めたこと、そして自分のシュートも入っていたらチームとしても、もっと余裕のある試合運びをできたのかなと思う。ボランチの位置からあそこまで上がっていった中ではそれを決めたかった。相手の(守備の)狙い以上のものを出して、良い時間帯に点を取れたことが勝因だったと思うし、オレが3点目を取れていれば完璧な試合になったんじゃないか」
Q:結果を見れば、この中断期間も良い時間を過ごせたんじゃないかと思うのですが。
「2週間空いたときはフワっとした感じで練習が終わることがあったけど、今回はビシッと良いトレーニングを積めていることで今日のような良い結果を生んだと思う。こういう難しい相手は苦手だと思うし、そういう相手に勝ち点3をしっかりと取れたことは今年の揺るぎない勝利への執念、気持ちだと思っている。今日も最後はイヤだったし、ロングボールを蹴る選手にプレッシャーを与えないと、どんどんラインが後ろに下がってしまう。実際に昨季の鳥栖戦はそれでやられているし、それも含めてGKにも行けるときにはプレッシャーをかけないと、相手の思うような形を作られてしまうなと感じているので、集中していかないと。ここからは守ってくる相手が続くので、クロスボール1本だけでも点を取れるような形を作れれば、どのチームにも負けないと思う」
Q:試合が始まってから阿部選手や那須選手に指示を出す場面がありましたが?
「相手がマンツーで来ているから、オレが引っ張っていくことで空いたスペースにボールを運んでという感じだったけど、無理に攻めても仕方がないから、途中で後ろに下がったりした。下がったら付いてこなかったので、自分の中で1点を取ってからはバランスを見ながらやっていたつもり。相手はできるだけ、右に右にという守備の約束事があった感じがしたので、右に落ちることで右と左をバランスよく使えるように意識していた」
Q:オビナがベンチスタートだったことで後半勝負だなということは分かっていましたか?
「後半勝負をしかけてくることと、それまで頑張って失点ゼロでいこうというプランだったのかなと。そのプランの裏をかいて1点を取れたことでソリさん(反町康治監督)のプランは崩れたんじゃないか。(松本は)やっぱり厄介な相手。1点目も前半の良い時間帯に取る、2点目も良い時間帯に取っていく。そこまで失点をしないことが大事で、2点目を取ってからの3点目を後半30分ぐらいにダメ押しできるようなチームになればもっと強くなると思う。今日の勝利は難しい試合の中でチームが我慢し切れた結果かなと」
Q:2-1になってから慌てることなく、相手をいなしてチャンスをうかがう形ができていたのは、ファーストステージを優勝した余裕から生まれているのか、昨季の経験でチームが成長していることが大きいのか、どうでしょうか?
「チームの成長としては昨季の経験が大きいと思うけど、その中で1失点をしても後ろの選手が集まって『大丈夫。落ち着いていこう』という話も出ているし、よりみんなが我慢できている。オレとかマキ(槙野)とかウガ(宇賀神)とかイケイケな選手たちがより大人になって冷静に試合を分析して、試合の中で自分たちが大人になれていることがチームの強みだし、中堅世代の選手たちがベテランのタスクをサポートしていかないといけないし、それができるチームが優勝してきたと思う」
○興梠 慎三
Q:相手は一人余らせるような特異なシステムでしたが?
「オレに一人マンマークが付いて、後ろにもう一人いたから裏に抜けるにも抜けられなかった。個人的に相手は後半のサッカーを前半からすればいいのにと思ったぐらい。後半のほうが勢いはあった。非常にやりにくかった」
Q:やりにくいとはいえ、相手がやり方を変える前に点を取ったという事実はあると思います。
「1点目は自分にボールが入ったときにボランチのサポートが早かったし、(ボランチのサポート)が早ければ、あのように相手と入れ替わってゴールを決められる。あの場面はウチがやりたいサッカーをやれた。ただもっとサイドから攻められれば良かったと思う」
Q:相手が奇襲で来ても冷静に攻略できたし、自分たちのペースに持ってこられたことについて。
「今日に関してはどこが悪いというのはなくて、あれだけ守られたらどのチームも苦戦する。ああいう試合が次の試合も続くと思うので、良い予行演習じゃないけど、失い方が悪かったらやられるので、ゆっくり回しながらスキを突いていければと思う」
Q:ご自身としてはセカンドステージの開幕戦で1ゴールを決めることができました。
「ごっつあんゴールだったけど、今は武藤が乗っているから必死で付いていこうと思う(笑)」
Q:勝ち点3を取れたことは収穫では?
「まあ、手強いチームだった。でも勝って良かった」
Q:相手に分析されているなと感じる場面は?
「ウチのサッカーはシャドーに入ったときにフリックをするので、フリックをする前に『フリックしてくるぞ』と相手のディフェンスの選手が言っていた(苦笑)。そういう意味では研究しているのかなと。マンマークで付いて一番良いところを消されたと思う。シャドーにはマークが一人だけど、オレの後ろにはもう一人いた。キャプテンが付いていて、後ろに一人余っていた。それだけ警戒されていたと思う」
Q:山形、広島と後ろに重心を置く相手との試合が続きます。
「昨季はそういうチームに引き分けていたところでも、勝ち点3取れたことは今年の強みだと思う。でもどのチームもレッズを倒そうと分析をしてくるので、そういうチームを相手にしても崩せるサッカーをしたいなとつくづく思った」
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