J1【湘南vs浦和】ミハイロ・ペトロヴィッチ監督会見『非常にポジティブだったのは、武藤と高木が非常に良いプレーをしたことだ
2015 03/08 06:45
3月7日(土) 19:04KICKOFF/Shonan BMWスタジアム平塚/14,446人
湘南ベルマーレ 1-3 浦和レッズ
得点者:36'遠藤航(湘南)、41'興梠慎三(浦和)、75'宇賀神友弥(浦和)、77'那須大亮(浦和)
-----
○ミハイロ・ペトロヴィッチ監督
今日は非常に難しいゲームになった。湘南はベターな戦いを我々に見せたと思うが、ようやく我々に幸運が巡ってきて勝利することができた。
──立ち上がりはロングボールが多かったが、意図的だったのか?
風がだいぶ強くて向かい風だったことがその理由のひとつ。また、今シーズンに入って公式戦3連敗をしたなかでのゲームということで、立ち上がりが難しい状況だったことも理由に挙げられる。
──前半と比べて、後半はゲームを支配できていたが?
後半良くなったように見ていただいて嬉しく思うが、私は前半も後半もあまり良いゲームではなかったと思っている。湘南は非常に運動量とハードワークで有名なチームだが、前半の彼らは明らかに我々に対して運動量とハードワークで上回っていた。
試合前の報道では、湘南に関してJ1でどれだけ旋風を巻き起こすのか、浦和に対してどれだけやれるのかと言われて、非常に注目を集めたゲームだったと思う。ただ、少しサッカーがおわかりになる方であれば、浦和と湘南の違いは試合をする前でもわかるのではないかと思う。もちろん、湘南のことはリスペクトするし、いいチームだが、やはり湘南はJ1になんとか残れればいいというチームだと思う。みなさん、もう少しサッカーを現実的に見たほうがいいのではないかと思う時がある。
結果的に我々が勝利できたことは嬉しく思う。勝利したなかに、浦和と湘南の違いは見せられたゲームだったと思っている。
我々がPKを取られたシーンに関しては、微妙な判定だったと思います。レフェリーは私に対してうれしそうにPKの笛を吹いたように見えたけど(笑)。
今日のガンバ大阪対FC東京の試合でも、1点目のゴールシーンはラインを50センチは割っていたと思うけど、それが認められていた。そういうシーンはもう少しテレビで何回か流した方がいいのではないかと思う。
そういったことがずっと放置されているのは、日本のサッカーのためにならないと思う。私は日本で長く仕事をしているが、ずっと同じことが続いていると感じている。そうしたことはもう少し注目を集めて改善するように、サッカーに関わる人間が考えていかなければいけないテーマだと思う。
私は外国人でいずれ日本を去る人間なので、そういったことをここでコメントすること自体、私のためにはならないと思う。この外国人監督は何を言っているんだ、と思われるのではないか。ただ、私の指摘していることは、日本のサッカーのためにはならないと思っています。だからこそ、みんなでそういうことに関して取り組んでほしい。もしかしたら、今すぐには変わらないかもしれないが、私が日本を離れた2、3年後、あるいはもっと後に、「あの監督はこんなことを言っていたな」「あの人は正しかったな」と思っていただければ、それで構わない。
ヨーロッパでは、試合の後に際どいシーンの判定にスポットが当てられ、スタジオでディスカッションが行われると思う。あるいはレフェリーがそういうシーンを自分で見てコメントを求められることがある。
私も試合になれば結果の責任が問われる。ブリスベン戦、私は前半について自分のミスだ公の場で認めたし、審判もやはり公の場で自分の判定について責任を持つことをした方がいい。私は決してレフェリーに対して文句があって、彼らを批判したいというわけではない。サッカーに関わるみなさんが、サッカーを今後よくしていくために、そういう思いを持っていていただきたいと思う。
今日の勝利は、明日の新聞に「浦和、公式戦4連敗」と大きく出ないということで、3ポイント以上に重要な試合だったと思う。おそらく、引き分けだったら「4試合勝ちなし」と出ていたでしょう(笑)。まあ、サッカーはそういうものでしょう。
──相手の激しいプレッシャーに対し、最後はきちんと対抗できていたように見えたが?
立ち上がりは選手たちがだいぶ慎重に入ったという印象がある。公式戦で連敗していたことも選手たちの心理にはあったと思うし、そういうなかで長いボールが多くなったのではないか。ただ、1点先制された後、しっかりとつないで攻撃を仕掛け、同点に追いついた。その後も、普段の落ち着いたパスワークから攻撃を仕掛けられたと思う。本来であれば、我々に対して前からプレッシャーに来るチームとの戦いには慣れていますので、十分に相手のプレッシャーを外していけるだけのサッカーができると思っていた。攻撃の組み立てでは、槙野や森脇のあたりからしっかりと侵入していけるとも見ていたし、実際にそういう指示も出していた。
立ち上がり、選手は慎重に入ったこともあるし、向かい風でやりにくかった部分もあったと思う。ただ、相手はプレッシャーをかけてきていたが、しっかりと周りを見て、良い判断ができれば、自分たちのパスワークで相手の陣内に侵入できていたのではないかと思う。ただ、よくない流れで今シーズンはきていたので、ああいった入りも仕方ないでしょう。
我々は相手がプレッシャーをかけてくることに関しては、十分にトレーニングを積んでいる。非常にポジティブだったのは、武藤と高木が非常に良いプレーをしたことだ。
──ACLから中2日で選手のコンディショニングには苦労したと思うが?
試合前にガンバ大阪とFC東京の試合を見たが、ガンバ大阪は残り20分くらいから運動量が落ち、体力的に厳しそうだった。そういう試合を見た後だったので、自分たちのチームは大丈夫かと心配していた。11日間で4試合というのはスタンドで毎試合見る方も疲れるくらいハードな日程です。プレーしている側にとってどれだけキツいかは、みなさんもご想像がつくのではないかと思う。
それに加え、この試合に向けて湘南はしっかりと準備してきたと思う。運動量とハードワークが強調されてきた湘南が相手だったので、我々はどれだけ相手に対抗できるか心配していた。ただ、後半はうちの選手のほうが、連戦を戦ってきたにもかかわらず相手を運動量とハードワークで十分に上回れていたかなと思う。うちのドクターがどんな薬をあげたのか、それは秘密ですが(笑)。
【ハイライト】湘南ベルマーレ×浦和レッズ「明治安田生命J1リーグ 1st 第1節」
スカパー!に新規でご加入され、同時にJリーグ対象セットをご契約された方は、加入翌月までの視聴料が無料になるキャンペーンを実施中!
-----
▼関連リンク
J1【湘南vs浦和】浦和レッズ 試合後の選手コメント『相手より走って、相手より多く戦うことをいつも以上に強調してやろうと話していた』(宇賀神)+青木・那須・阿部