【英国関西ライター内藤秀明の一言解説】『日本キラー』オーストラリア代表ケーヒルの現在を改めて解説する
2014 11/18 12:11
本日行われる『日本代表vsオーストラリア代表』。
J論では腰痛によりベンチスタートとなりそうですが、途中から出てきても怖い『日本キラー』のケーヒルに注目してみました。
連続無失点へ麻也"ケーヒル封じ"(デイリースポーツ)
最も警戒するのは、吉田が「アジアで一番強いFW」と評したFWケーヒル。日本が過去に4得点を許した天敵だが、一方で吉田が対戦した2試合では無得点に抑え込んでいる。対策として「長いボールを蹴らせない。高いラインを保つ。セカンドボールを拾うこと」の3カ条を挙げた。
日本の"天敵"カーヒルは先発落ち濃厚 腰痛で様子見!?(スポニチ)
オーストラリアはエースのFWカーヒルを先発から外す可能性が高まった。腰痛で16日の練習は別メニュー。17日に冒頭15分が公開された試合前日の公式練習では元気な姿を見せたが、ポステコグルー監督は「まだ様子を見ている」と慎重な姿勢を崩さず、地元メディアのFOXスポーツのモンテベルディ記者は「おそらくベンチスタート」と証言した。
英国関西ライター内藤秀明の一言解説
オーストラリア代表FWティム・ケーヒル、34歳。記事の中でも紹介されてますが、この大ベテランは日本戦でよく得点をとります。特に嫌な思い出は、2006年ドイツワールドカップの初戦。後半83分まで1-0でリードしていた日本ですが、その後の5分間でケーヒルに2点とられ、オーストラリアに逆転負けを喫しました。(最終スコアは1-3)
そんな日本に強い男ケーヒルの武器は空中戦と勝負強さ。身長は178cmとそこまでですが、落下位置の予測、跳躍力は一級品。年齢を重ねた今でもその武器は錆び付いておらず、2014年ブラジルワールドカップ初戦のチリ戦でも、緩いクロスを強引にヘッドでねじ込み、クロスをゴールに結びつける得点力と大舞台で得点を決める勝負強さを見せつけました。(最終スコア1-3で敗戦)
ちなみに、この大会でインパクトが最も大きなゴールだったのが、次戦のオランダ戦のボレー。前半21分、1分前オランダに先制を許し、嫌な空気がチームに漂いはじめた状況で、右後方からきたロングボールを逆足の左足で、しかもダイレクトで合わせてネットを揺らしました。(最終スコア2-3で敗戦) (またこのゴールは年間最優秀ゴール賞であるFIFAプスカシュ賞候補10ゴールのうちの一つとして選ばれています)
http://soccer-douga.com/douga/16181/
得点以外の場面でも、ロングボールが前線に送られてくると競り合いで勝利をおさめ、強引にマイボールにすることで、懸命に流れを引き寄せようとしていました。両試合共に、敗戦を喫したわけですが、この2試合を見た人は皆「ケーヒルは健在だったか…」と感じたはずです。
オーストラリア代表には他にも、フィジカルを生かした潰しを得意とするMFマイル・ジェディナク。豊富な運動量で攻守共に顔を出すMFマーク・ブレッシャーノなど、戦える選手は多くいます。ただ、競り合い、空中戦を苦手とする選手が多い日本代表にとって一番恐い存在なのは、やはりケーヒルでしょう。