【川端編集長のニュース一言解説】2022年カタールワールドカップが白紙になった場合、日本が再立候補か?
2014 06/18 12:04
2022年カタールワールドカップですが、買収疑惑などにより白紙の可能性が高まってきております。
そこで、もし白紙となた場合、日本が再立候補を検討しているようです。
日本、カタール白紙再投票なら「22年W杯」立候補も(スポーツ報知)
22年W杯の開催地に決まっているカタールが招致活動で買収があったと報じられた問題で、日本サッカー協会の小倉純二名誉会長は16日、欧州などが求める再投票が行われた場合に「新しい国立競技場ができれば、日本もいい勝負になるかもしれない。(02年)日韓大会のときは何で横浜や埼玉でやるんだと言われたけど、こんどは東京でできる」と、私見ながら再立候補に意欲を示した。
かわばた編集長の一言解説
もはやカタール開催で突っ切るという可能性はないようにも思えます。ここから「やっぱりカタール開催でOK」とFIFAが言ったとしても、誰も納得できないでしょう。来年FIFA理事選挙があるので、それを経て新理事が選出された後に再投票というのが穏当な流れのように思います。それはつまりFIFA理事選挙がより厳しいものとなるということで、立候補予定の田嶋幸三副会長はよりタフな戦いを強いられることとなりそうですね。
以前のニュース解説でも書きましたが、再投票となると、その本命は米国でしょう。不正があったとされる2022年開催地の投票では、米国は最後にカタールと一騎打ち(決選投票)で14対8の差で敗れています。この流れを思えば、同情票も集めやすいですし、道義的にも米国開催が自然な流れという気はしてきます。
一方、日本側の「いい勝負になるかも」という認識も、分からなくはありません。開催地の決定は22人の理事が1人1票を投じる方式で、過半数を取る国が出るまで、候補国を削っていくという方式でした。そして、1回目の投票結果は「カタール=11、韓国=4、米国=3、日本=3、豪州=1」という数字で、豪州が除かれることとなりました。カタールの11票(すでに半数!)を除くと、僅差の勝負だったことが分かります。これは「いい勝負になるかも」の根拠にはなりそうです。
それにしても、カタールを支持した票の中には、プラティニやベッケンバウアーなど、サッカー史にその名を刻み込んだ名選手たちの名前もあります。彼らに向けられている疑惑が事実であれば、何とも残念というほかありません。