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【情熱の分析家・河治良幸の一言解説】鬼軍曹マガトはオールドタイプ? 果たして鳥栖監督は......?

2015 11/06  11:50

【鳥栖】新監督に鬼軍曹マガト氏を招聘へ ドイツで長谷部&内田指導(スポーツ報知)

鳥栖が来季の新監督にドイツ1部・バイエルンなどでリーグ優勝などタイトルを獲得したフェリックス・マガト氏(62)の招へいに動いていることが4日、分かった。

情熱の分析家・河治良幸の一言解説

 このニュースに驚かされた方も多いと思いますが、マガトの哲学がこれまで鳥栖が積み上げてきた方向性に合っているのも間違いありません。米国軍人を父に持つマガトは現役時代、豊富な運動量と高い技術を兼ね備えたプレーメーカーとしてキャリアの大半を、現在酒井高徳が所属するハンブルガーSVで過ごし、1983年には欧州チャンピオンズカップ(現CL)を制覇。その年の暮れには当時のトヨタカップで来日もしました。

 指導者としては“軍隊式”とも表現されるハードトレーニングを課すことで知られ「高度なクオリティは苦しみからこそ得られる」という言葉を掲げて選手を徹底的に鍛え上げる手法を取っています。その代名詞とも言えるのが「階段上り」で、シャルケで彼の指導を受けた内田篤人はその厳しさについて、「『何本やるのか?』と質問したら、『1時間やり続けるんだ』と返答された」なんてことを明かしています。

 鳥栖もリンク先の記事にあるとおり、有名な朝日山の階段上りがシーズン前合宿の恒例となっており、現所属の選手たちはそうしたハードな訓練には慣れているはずですが、彼らにとってもさらに厳しいものになるかもしれません。マガトは肉体的に追い込んで体力面を引き上げるだけでなく、規律と献身を高いレベルで求める指揮官でもあります。

 ただ、これまでボルフスブルクで長谷部誠と大久保嘉人、シャルケで内田篤人を指導してきたマガトは日本人選手のメンタリティを高く評価しており、そこが今回の招へいにもプラスに働くかもしれません。今年度にゲーム開発会社の『Cygames』とスポンサー契約を結んだ鳥栖は来季の大幅な予算増額も見込まれており、高額な年俸を支払う用意もできたのかもしれませんね。現場レベルを超えてチームを掌握することを好む指導者でもあるだけに、マネジメントの権限をどこまで与えるかなど、金銭以外の諸条件も契約のハードルになるかもしれません。

“旧体質の監督”と揶揄されることもありますが、チームの統率力が高くバランス感覚もあり、鳥栖のサッカーをさらに進化させる期待は持てます。そもそも選手だけでなく「監督に投資する」という姿勢は買えますし、実現については不透明ですが、Jリーグ全体にとっても刺激的で、興味深い話題であることは間違いありません。

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ゆう(IP:49.106.203.106)

監督にかける金があるなら選手に金かけて!
良い選手が育っても、旅立たれたら意味ないよ。

ミヌ、林、コータ。もう一年残ってくれ!

2015年11月 6日 22:46

(IP:182.251.244.8)

今年は人件費のバランスを監督より選手を優先しすぎた。
選手が成長したので彼らを残すことに全力を掛けすぎて、監督は極端に言うと残った資金の範囲内で決めた結果が今シーズンの残留争い。
だから、今度は監督により比重をと考えるならあまりにも短略的。
筆者のいう通り、仮に予算が増額する見込みということでマガトというなら、もっと鳥栖を、強いては日本人をわかっている人は他にいるかなと思う。
人件費のバランスをどううまく取るか。これをうまくやるのがクラブに課された課題でしょう。なのである程度の放出は仕方ない。
大きなクラブになりたいという目標は良いと思いますが、まだまだ毎年毎年やり繰りをしていくクラブから抜け出すには時間がかかると思います。

2015年11月 7日 20:48

Marylouise(IP:188.143.234.155)

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2016年6月21日 11:14

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