広島の街でサッカー文化を想う【松本雷鳥通信】
2015 10/15 07:38
有料WEBマガジン『タグマ!』編集部の許可の元、タグマ!に掲載されているJリーグクラブ有料記事を全文掲載させていただいておりますこの企画。
今回は松本山雅FCを中心としたWEBマガジン「松本雷鳥通信」からショートコラムになります。
【ティータイムコラム】広島の街でサッカー文化を想う(松本雷鳥通信)
2015年09月16日更新
少し遅くなりましたが、広島取材でのこぼれ話をショートコラムとしてお届けしようと思います。
忘れようとしても思い出せない、アウェイ広島戦の取材後。他メディアの記者の皆さんのタクシーに同乗させていただき、エディオンスタジアム広島から宿泊先へと帰ってくる道中のことでした。そのタクシーの運転手さん(初老の男性の方でした)に思わず「サンフレッチェ広島の選手を乗せたことはありますか?」と何となく世間話で話しかけたところ、その運転手さんは待っていましたと言わんばかりに口を開いたのです。
「佐藤寿人選手に御利用していただいたことがあります。実に紳士的な方でしたね」
運転手さんはエースストライカーの人間性を賞賛し、さらには森保一監督についても絶賛したのです。
「森保(一)監督も温厚で素晴らしい方でしたなあ。あの方はプロになる前はサラリーマンとして働いていた経験もあるので(※)、人間ができているのでしょうね」
運転手さんが地元チームの選手、スタッフについて語る口調は明るく、どこか誇らしげにも聞こえました。スタジアムで繰り広げられるプレーの数々は完全な"非日常"ですが、クラブの存在は街の"日常"として完全に溶け込んでいる――。サッカーが文化として根付いている街は違うと嘆息せずにはいられませんでした。
もちろん松本山雅の存在も松本の街に根付いてきています。先日も市内のファミリーレストランで食事をとっていた時も、隣席の御年を召したご夫婦がはっきりした声量で松本山雅について激論(笑)を交わしていました。もう少し時間が経てば、一過性のブームではなく広島のように文化として根付いたと胸を張って言えるかもしれません。(文・多岐太宿)
※森保氏は高校卒業後の87年からプロ契約を結ぶ91年まで、マツダの子会社に勤務しながらサッカーを続けている。
「松本雷鳥通信」ではこのほかにも下記の記事などを掲載中です。
【雷鳥報道・マツモト】"元雷鳥戦士"、野津田で躍動す。-J3第33節レポート-(2410文字)
http://www.targma.jp/matsumoto/2015/10/13/post2561/
【雷鳥報道・アンダー】松本山雅U-18、奮闘。最後は差がつくも、持ち味発揮。(763文字)
http://www.targma.jp/matsumoto/2015/10/12/post2556/
【湘南vs松本】レビュー:4度目の正直で湘南に逃げ切り、3回戦突破。リーグ戦に繋がる勝利!(1420文字)
http://www.targma.jp/matsumoto/2015/10/11/post2554/