松本山雅番記者、食い倒れ稼業『大阪ミナミ編』
2015 06/09 06:48
有料WEBマガジン『タグマ!』編集部の許可の元、タグマ!に掲載されているJリーグクラブ有料記事を全文掲載させていただいておりますこの企画。
今回は松本山雅FCを中心としたWEBマガジン「松本雷鳥通信」からアウェイ旅に関する記事になります。
【閑話休題・もの】食い倒れ稼業 大阪ミナミ編(松本雷鳥通信)
2015年05月13日更新
"食い倒れ"という言葉がございます。食い倒れとは「飲食に金をかけて、貧乏になること」という意味で、まさしく年中赤貧に喘ぐ筆者のことを的確に表している。しかし、時間に追われて東へ西への物書き稼業。せめて、それくらい楽しみがあっても罰は当たるまい――。
というわけで、仕事と称して旅先の美味名物を食べまくるという100%趣味のコーナーが幕を開けます。ただ、自分だけが楽しむというのも虚しいので、読者の皆様もこのコーナーを参考に食い倒れていただければと切に願う次第です。
4月29日はアウェイガンバ大阪戦。前日の28日朝にバスで松本を出発し、昼過ぎに梅田駅のバスターミナルに到着。そのまま地下鉄御堂筋線で難波に向かう。心斎橋や難波付近にはカプセルホテルやビジネスホテルなど安宿が多く、大阪に出張する際はもっぱらミナミをホームタウンとするのが常。さっそくホテルに荷物を置いて街へと繰り出す。取り立てて目的らしい目的はないのだが、そこにいるだけでも何やら気持ちが高揚してくるのは、この街の放つ魔力のようなものだろう。
時間はまだ昼間。酒を飲み歩く時間でもない。いや、僕は全くの下戸で一滴も飲めないのだけど......。というわけで、食い倒れることにしよう。笑いの殿堂、なんばグランド花月の一階、「千とせ べっかん」で肉吸いと小玉を注文。肉吸いとは読んで字の如く牛肉のお吸いもの。鰹と鰯の出汁の利いたおつゆに、たっぷりの薄切り牛肉と青葱。黄身が半生の落とし卵も嬉しい。小玉(卵かけご飯の小盛り)といただきます。
大阪といえば焼肉。特に白肉(ホルモンなどの内臓肉)が美味しい。夜は「龍ノ巣 心斎橋本店」でホルモン10種盛り合わせをいただきましょう。その名の通り、テッチャンやマルチョウ、レバーなど10種のホルモンが1切れずつ一皿にまとめて出てくるため、食べ比べをしたい方におススメ。甘いホルモンの脂の味をたっぷり堪能した後は、締めにかすうどん。独特の食感が癖になるあぶらかすたっぷりの関西風うどんで心もお腹も満たされる。
「自由軒 難波本店」で大阪食い倒れの最後といこう。店内に一歩足を踏み入れると、そこは古きよき大衆食堂。名物カレーは、カレールーと白飯を混ぜ合わせ、軽く火を通してからお皿に盛り付け。中央を窪ませて生卵を落として出来上がり。まず、そのまま一口パクリ。スパイシーな辛味が口の中に広がる。そこで生卵を潰して、スプーンで混ぜてみる。下品と言うなかれ、一転辛味が抑えられてマイルドな風味に。ソースをかければ酸味もプラス。一皿で3回違う味が楽しめる、という逸品だ。
僕の敬愛する作家の中島らもは、エッセイの中で大阪を"過剰な街"と称した。なるほど、少し街中をぶらつくだけで、その言葉の意味も良く分かる。飾り気皆無、過剰なまでに食への欲望を押し出したかに道楽やづぼらやの看板はどうだ!
だからだろう、同じ繁華街でも歌舞伎町よりもミナミの方が個人的には魅せられる。来年もまた、この街に足を運ぶことになるはずだ。......あ、まだ今年の天皇杯の予定は決まっていないのか......。(文:多岐太宿)
「松本雷鳥通信」ではこのほかにも下記の記事などを掲載中です。
【松本vsFC東京】レビュー:2失点した前半とシュート数で上回った後半。敗戦も、収穫は間違いなくあった。(1303文字)
http://www.targma.jp/matsumoto/2015/06/08/post951/
【松本vsFC東京】選手コメント(2)岩上祐三選手「あとはフィニッシュの精度。どう考えても課題が浮き彫りになったと思う」田中隼磨選手「自分たちの流れからやられてしまった」橋本拳人選手(FC東京)のコメントも。(937文字)
http://www.targma.jp/matsumoto/2015/06/07/post947/
【松本vsFC東京】選手コメント(1)大久保裕樹選手「前半の2失点は、やられた時間もやられ方も個人的に絡んでいる」飯尾竜太朗選手「反省すべきところは自分の中でもう一度反省して、良い部分は続けていきたい」(1241文字)
http://www.targma.jp/matsumoto/2015/06/07/post939/