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ACL【浦和vs北京】ミハイロ・ペトロヴィッチ監督会見『結果は出なかったが、浦和レッズにはこのサッカーを続けていってほしい』

2015 04/09  07:44

4月8日(水)19:30KICKOFF/埼玉スタジアム2002/13,683人
浦和レッズ 1-1 北京国安
得点者:33' ユー ダーバオ(北京)/74' 槙野 智章(浦和)

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○ミハイロ・ペトロヴィッチ監督
「非常にわれわれにとって残念な結果となった。試合の立ち上がりは良い入りではなかったし、相手のほうが出足は鋭くゲームをコントロールされた。その流れの中でCKから失点してしまった。ただ失点をしてからボールを動かしながら主導権を握り返せた。しかしチャンスは作れたが、ラストパスの精度を欠いていた。とはいえ、客観的な見方ではないかもしれないが、後半は理想とするサッカーだった。後半は45分間、非常に高いテンポで繰り広げられた。日本でも、世界でも稀なサッカーだったと思う。誰が守備の選手なのか攻撃の選手なのか分からないぐらい、いろいろな選手がボールに絡みながらチャンスを作れた。ただ、最終的に1-1という結果で終えてしまった。これだけの力を注いで戦ってくれた選手たちを勝たせられなかったことに対して、心苦しい思いでいっぱい。平日にもかかわらず来てくれたサポーターに結果で応えられなかったことを申し訳なく思っている。結果は出なかったが、浦和レッズにはこのサッカーを続けていってほしい。それに関してはポジティブに捉えている。特に後半に見せたプレー、戦い続けてくれた選手たちを誇りに思っている。われわれはACL未勝利で結果が出ないことに関して、明日の新聞で未勝利という記事が出ることは覚悟している。ただそれはサッカーにとってはノーマルなことだと思っている。とにかく監督として言えることは選手たちを誇りに思うということだ」

Q:後半のようなサッカーをやるために後半から出場した選手(関根、高木)を早く使うという選択肢はなかったのか? また、勝ち点2を落としたことについてはどう思っているでしょうか?
「関根がスタートで出るという選択肢以外は選択になかった。それはけがを抱えていたり、コンディションに不安があった選手もいるためだ。サッカーの世界では『たられば』になるが、今日の後半から出た選手がスタートで出場した場合、前半よりも悪い結果になることも考えられる。後半に見せた戦いは勝利に価するプレーできたと思う。チャンスがあってもなぜ得点できないのか。なぜ決め切れないのか。その疑問は残るし、それも事実だろう。だがやり続けることが大切だと思っている。やり続ければゴールは付いてくるはずだ」

Q:後半の途中から阿部選手を出場させて、槙野選手のポジションをウイングバックに上げました。その意図とそのプランは事前からあったのでしょうか?
「私自身、そういう質問にはコメントをしないが、あなたならば質問に応えよう。チームにとって宇賀神は重要な役割を担っている。今日代わりに先発した橋本は素晴らしい選手だが、宇賀神とはまたタイプが違う。橋本はクロスの精度が素晴らしい選手。最初の交代で橋本に代えて高木を入れたが、高木は真ん中のシャドーのほうが生きると感じた。北京が5バック気味に守備を固める中、ドリブルで崩すのが効果的だし、彼は外よりも内側のほうがいいかなと思ってポジションを変えた。槙野選手はサイドから良い攻撃の形をしかけられる選手だし、ワイドでもストッパーでも生きることは実証済みだ。阿部選手は足首の状況が良くない状況で90分は無理と判断した。阿部を入れた理由は攻撃を組み立てながらサイドから攻めるという意図があったから。それはうまくいったし、チャンスを作った。マキから最後良いクロスが入ってボールが後ろに流れていけば、ファーサイドで那須が合わせられる形があった。交代策は良かったと思う。槙野、柏木、森脇は彼らが若いころから指導している。槙野はワイドも、シャドーも、センターFWもできる選手。森脇もいろいろなポジションをできる。私が浦和に来てからは、選手たちがいろいろなポジションをできるように、指導してきた。那須だってシャドー、トップをできる能力もある。武藤、高木も1月に入って本来とは違うポジションでも良いプレーを見せている。私が来てからどのポジションをやってもできる指導をしているし、守備的なチームを崩すにはポリバレントな能力が求められるようになってくる。私は違うやり方をすれば優勝できたかもしれないが、後半のようなサッカーがわれわれの目指すサッカーだ。レッズのフロントには私がタイトルのないままでもなぜ監督を続けさせてもらっているのは分からないが、われわれの目指す方向は間違っていないと思っている。監督としてサッカーをどう見ているかという点について話すと、Jリーグでもタイトルを手にしたチームはあるが、そのチームがタイトルを獲ったようなサッカーでタイトルを獲れるのならば、私はそのタイトルはいらない。このサッカーでタイトルを獲れると信じている。結果に対する責任は私にある。浦和がやっているサッカーとほかのチームのサッカーは違いがある。後半のサッカーが日本の目指す方向性で間違っていないと思っている」

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