J1【浦和vs山形】ミハイロ・ペトロヴィッチ監督会見『非常に難しいゲームになることはわかっていた』
2015 03/14 21:14
3月14日(土)15:04KICKOFF/埼玉スタジアム2002/40,802人
浦和レッズ 1-0 モンテディオ山形
得点者:83'阿部勇樹(浦和)
-----
○ミハイロ・ペトロヴィッチ監督
非常に難しいゲームになることはわかっていた。相手は守備ブロックを作って我々に対して構え、ボールを奪って速攻を狙うというゲーム展開になると思っていた。相手の守備ブロックを崩していくのは簡単なことではない。
前半は相手がまだフレッシュな状態の中で、なかなかうまく攻撃を仕掛けることができなかったし、我々が縦のボールを入れて攻撃を仕掛けたときにボールがうまく収まらずに奪われてしまう展開になった。前半は攻めあぐねたというか、我々の思うような形が出せなかったが、相手もチャンスらしいチャンスは作れていなかった。我々の切り替えが早かったからだと思うし、前向きに捉えていいと思う。
後半は相手の足が止まって、スペースが空いてくるだろうと予測していた。前半の終わりくらいから相手の足は少し止まってきていたし、後半は時間とともにスペースができてきた。そういう中で、我々はボールをしっかりと動かしながら自分たちの攻撃の形を作れていたと思うし、そのなかでチャンスもいくつか作れていた。そういう中で素晴らしいゴールが生まれて勝利できたことは非常に良かった。それに加えて、得点が生まれない中でも我慢をしながら守備の部分でも集中して続けられたことも良かった。
──前半と後半で内容が変わったのは相手の足が止まった以外にも理由がある?
途中で入った武藤、高木に関してはオフザボールの動きが良いプレーヤーであり、スピードのある選手。相手が疲れてきたなかでスピードのある選手、ボールの引き出しのうまい選手が入ると相手は困るし、それにプラスしてスピードがあって一対一の仕掛けができる関根が入ることで効果的に攻められるのではという意図があって交代のカードを切った。それが後半、自分たちが相手により圧力をかけられたことにつながったと思う。
──山形の守備が素晴らしくなかなか崩すのは難しかったと思うが、前半は選手が失敗を怖がっている印象があった?
前半は仕掛けの部分で若干勇気がなかったかもしれないし、慎重だったとも言えるかもしれないが、確かに仕掛けが少なかった。ホームで戦うにあたり、選手たちは勝ちたいという強い気持ちで戦っていると思うが、逆にミスを怖がる部分もあると思う。今日はサポーターのみなさんが選手たちを後押ししてくれて、いいプレーには拍手をして素晴らしかったと思う。選手はミスをもう少し恐れずにやってもらいたいが、どの場面でチャレンジするのかという見極めは難しいので、もう少し場面と状況を見極めてできれば。あとは前半、ボールがなかなか前にボールが収まらなかったのは、興梠慎三が首のケガが治りきらないなかでプレーしていたのもある。チーム事情で言えば、ズラタン、李忠成の2人がケガでいないなか、彼が無理をしてでもチームのために戦いたいという思いを持ってプレーしてくれた。その彼のがんばりを私は称えたいし、彼が本調子であれば、スペースがなくて相手がフレッシュな状態でもボールを収めてくれたと思うが、彼は今の状況のなかでベストを尽くしてくれたと思う。
今の質問がうれしいのは、勝ったなかでもそうやって課題をあげてもらえること。ただ、勝つだけではなく、内容を含めて勝利したいという高い志を持って戦っているので、勝ったなかでもそういう質問が出てくるのはいいことだと思う。今日、引き分けていれば、おそらく山形が賞賛されていただろうし、去年であれば鳥栖が1ー0で勝ったゲームに対し、それがどんな内容であったとしても賞賛されるのでしょうけど。我々はもう1つ上のレベルで戦っているので、そういう観点で見られているのは我々に対するリスペクトの表れだと思っている。
──昨日、日本代表監督が決まったが、試合に視察にきてもらって選手が代表に選ばれてほしい?
私は浦和の監督で、私の判断で選手を評価している。代表監督は代表監督で、彼の目で選手を選べばいい。だからこそ、私から今、どの選手がいいという推薦はしない。彼が自分で見て、良いと思えば代表に呼べばいい。もし、彼が私に聞いてくれば、もちろん私は選手をよく知っているので、選手を薦めることはできるが、私は自分からこの選手がいいと言うタイプの指導者ではない。代表監督が自身の目で見て選ぶのがいいと思うし、このリーグは各チームの選手が非常に拮抗したレベルにある。
-----
▼関連リンク
J1【浦和vs山形】浦和レッズ 試合後の選手コメント『思い切り振ったけど、力が抜けて冷静に蹴れた』(阿部)+柏木・槙野・興梠・石原・高木
J1【浦和vs山形】モンテディオ山形 試合後の選手コメント『90分の一瞬一瞬が自分に特別な時間だったのは間違いない』(山岸範宏)