【川端編集長のニュース一言解説】クラブユース選手権は鹿島アントラーズジュニアユースが初優勝
2014 08/25 11:14
北海道帯広市で開催された「adidas CUP全日本クラブユース選手権(U-15)」は鹿島アントラーズジュニアユースの初優勝で幕を閉じました。
受け継がれる"鹿島スピリット"...ユース選手権優勝の裏に小笠原の存在(サッカーキング)
幾多の死闘を乗り越えてきた「逆転の清水」の力も、ファイナルでは届かなかった。北海道帯広市などを舞台に開催されていたadidas CUP全日本クラブユース選手権(U-15)は8月24日に決勝戦を迎え、2-1で清水エスパルスジュニアユースを下した鹿島アントラーズジュニアユースが初めてのタイトルを手にした。
かわばた編集長の一言解説
4泊5日の日程で帯広まで行って来ました。豚丼を食べに行ったわけではなく、中学生年代の全国大会である「adidas CUP全日本クラブユース選手権(U-15)」の取材です。
優勝は清水エスパルスジュニアユースを破った鹿島アントラーズジュニアユース。初優勝になります。トップチームはJリーグの歴史の中でもトップの実績を残している鹿島ですが、育成年代での実績はそれほど飛び抜けたものではありません。もともと人口の乏しいエリアに本拠地があるために、一種の限界はあるわけですが、それを打破するための試行錯誤を続けてきました。
決勝後、中村幸聖監督は「関東のビッグクラブに勝つためにどうするかを考えてきた」と言います。そう、育成年代において鹿島は「ビッグ」ではないんですね。今回優勝したチームは鹿島周縁部の選手で構成されていて、そうした「分母」の少ないチームの挑戦が実ったという意義のある大会だったという言い方もできます。もちろん、記事にもあるようにこの優勝が「ゴール」ということはないですけれどね。
MVPのGK沖悠哉も鹿嶋市の出身。しかも鹿島中学校の出身ということで、同中出身の曽ヶ端準選手にちなんだ「背番号21」を預けられていました。本人にとっても、曽ヶ端選手は大きな目標であり、ずっとプレーを観てきた存在です。ジュニアユースの選手たちは基本的にホームゲームは観戦に訪れているそうですし、練習グラウンドもトップチームと隣接。そうした距離感の近さは素晴らしいなとあらためて思いました。この年代は「目標の選手」を聞かれると海外のスター選手が出てくることが多いのですが、彼らからは「大迫さんだったけれど、今は赤崎さんです」なんて言葉が自然に出てきました。こういうのは、すごく良いなと改めて思わされました。