【川端編集長のニュース一言解説】ヴァンフォーレ甲府に畑尾大翔が加入→肺の塞栓症から復活した大型センターバック
2014 06/27 18:52
ヴァンフォーレ甲府が畑尾大翔選手の加入を発表しました。
畑尾大翔選手 加入のお知らせ(ヴァンフォーレ甲府)
畑尾 大翔(はたお ひろと)
■生年月日:1990年9月16日(23歳)
■出身地:東京都
■身長/体重:183cm/79kg
■血液型:A型
■ポジション:DF
■背番号:35
■利き足:右
■契約期間:2014年7月1日~2016年1月31日
■学歴:練馬区立仲町小学校 - 練馬区立開進第四中学校 - 東京都立豊島高校 - 早稲田大学
■コメント「この度、ヴァンフォーレ甲府に加入することになった畑尾大翔です。まず初めに、一度プレーすることができなくなった自分に、再びプレーする場を与えてくれたクラブに感謝します。また、復帰に向けてサポートしてくれた、家族、チームメート、指導者の方々、そして病院の先生方など、自分に関わってくださった全ての皆様にも感謝しています。今の自分では、まだプロの世界で活躍できる状態ではないので、一年半プレーできなかった悔しさを胸にチームの勝利に貢献できるように努力していきたいと思います。最後に、この一年半で経験したことをオフザピッチにおける様々な活動でも活かしていきたいと思います。その結果、クラブの価値の向上に繋がれば良いと思います。応援よろしくお願いします」
かわばた編集長の一言解説
畑尾大翔(ひろと)は1990年度生まれの23歳。日本代表で言えば、大迫勇也や齋藤学と同世代に当たる選手です。1990年生まれの年代別日本代表だった“城福ジャパン”の候補にも名を連ねたことがあります。現・甲府監督である城福浩氏、同コーチである小倉勉氏とは当時からの縁があります。
畑尾が大卒選手としてJリーグ入りするなら、昨春になるはずでした。実際、早稲田大学で主将を務めていたこの大型センターバックの評価は相応に高く、プロ入りの可能性は高かったと思います。ただし、何事もなければ、ですね。
大学4年生の途中で肺の塞栓症を患っていることが発覚した畑尾は、その時点で一度はプレーすることを断念せざるを得ませんでした。優勝した最後の全日本大学サッカー選手権をピッチ外から見つめた彼のことは複数のメディアで取り上げられていましたから、覚えている人も少なくないでしょう。
大学に籍を残す形で“就職浪人”していた彼は、昨年にその病を克服。今年からは甲府の練習にも継続して参加していました。甲府はどうにもセンターバックの層が薄いですし、コンディションさえ戻れば契約したいという意向だったようです。
たくましく復活した畑尾はまだプロとしてのスタートラインに立った段階に過ぎません。ただ、病魔によってそのラインに立つことすら許されなかったことを思えば、1年半のブランクを経ての復活と、そこに至る努力と忍耐をまずは賞賛するべきでしょう。もちろん、ここから先はあくまで実力勝負。復活を遂げた畑尾大翔の甲府での健闘を祈ります。