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【情熱の分析家・河治良幸の一言解説】武藤嘉紀のハットトリックに見る「完全にストライカー」の進化とは?

2015 11/02  10:54



マインツ武藤、高原以来の1試合3発 サッカー・独1部(朝日新聞DIGITAL)

 サッカーのドイツ1部リーグで31日、マインツのFW武藤嘉紀は敵地でのアウクスブルク戦にフル出場し、ハットトリック(3得点)を決めた。日本選手のドイツ1部での達成は、2006年のフランクフルトのFW高原直泰(現J3相模原)以来、2人目。チームは3―3で引き分けた。



情熱の分析家・河治良幸の一言解説

 見事なハットトリックでした。前半18分と30分の二つはポジショニングと動き出し、後半ロスタイムの同点弾は大事なところでチャンスを逃さない勝負強さと冷静さがもたらしたゴールだと思います。

 この試合はマッリとの2トップが採用されていて、これまでの1トップよりも相手CBを背負って受けるシーンが少なかったこともあり、速い流れからのクロスにいかに合わせるかという意識を研ぎ澄ませてプレーできていた様子です。もう完全に前線のストライカーですね。

 1点目はデ・ブライシスのスペースへのクロスにスライディングで合わせる形、2点目はマッリの仕掛けから、中に流れながら受けたハイロ・サンペリオの流す様なパスをタイミング良く受けて右足で決めました。

 ドルトムント戦で武藤を取材した時に「足りないのはカウンターの質だったり、もっともっと取った瞬間にみんなが人数をかけられる様にしていかないとカウンターは成功してかないと思います」と語っていました。

 この試合は相手も違いますが、ボールを奪ったところから勇気を持って攻撃に人数をかけるという意識がチームとして出ていて、それを武藤が3つのゴールに結び付けたということで、攻撃の内容も価値あるものだと思います。最後に追い付いて3-3という結果ではありますが、名実ともにマインツのエースになりつつあることを証明した試合でしょう。

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