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【情熱の分析家・河治良幸の一言解説】倉田秋は「筋肉つけなあかん」のか?

2015 08/09  09:28




ハリル監督に共感する倉田、世界レベルへ「筋肉つけなあかん」(フットボールチャンネル)

 東アジアカップを戦う日本代表は7日、中国との最終戦に向けてトレーニングを行った。
 練習とともに長時間のミーティングを行ったが、今大会が初招集の倉田秋は強い気持ちを持つとか、日本に足りないこととか、自分らに足りないことを結構率直にそう言ってくれる」とヴァイッド・ハリルホジッチ監督に好印象を抱いている。







情熱の分析家・河治良幸の一言解説

 こと筋肉に関して言えば、日本の選手はハリルホジッチ監督のアドバイスをあまり真正面に受け止めない方が良いのではないかと思っています。

 オランダのフィテッセに所属していた安田理大(現・神戸)が欧州の基準で筋肉を付けようとした結果、体全体が鎧を背負っているように重くなって本来のキレが出せなくなってしまったというのを語っていました。

 その後、鳥栖に戻った14年のプレシーズンに筋トレよりもハードな走り込みなどを中心に肉体改造した結果、本来のスピードや運動量が戻り、Jリーグでの活躍やアギーレ時代の代表復帰につながっています。

 一口に日本人と言ってもそれぞれの肉体には特性があって全部をひとくくりにするべきではありませんが、例えばシャルケで活躍する内田篤人も必要な筋肉の強化は行いながら、持ち味であるスピードを落とさないようにしつつ、パワーの不足は体の当て方や重心、ポジショニングによってドイツ人に負けない1対1の強さを身に付けています。

 その意味では筋肉の強化よりも重要なのは、フィジカルやサイズに勝る選手と多く対戦して経験から学んでいく場数なのかもしれません。もちろん似た体格の選手が多いJリーグで簡単に得られるものではありませんが、それぞれが意識を高めることで引き上がってくるものもあります。

 結局のところ、ハリルホジッチ監督が求めているのも対人の強さ、厳しさであって筋力の強化はその手段でしかないので、自分の肉体的な特性と思考に向き合いながら、いかに世界基準でパフォーマンスを上げていくかを考えてトレーニングに取り組めばいいのではないかと思います。

 ただ、厳しい環境でも90分をしっかり走れるスタミナや心肺機能というのは世界共通で有効なものなので、今回言われたペースメークやゲームコントロールも大事ですが、選手が連戦の中でも、できるだけ長い時間、高い運動量を持続できる基礎体力を付けていくことは重要なこと。それによって代表チームのパフォーマンスレベルも引き上げられるはずです。

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倉田秋選手について(1票)

Sergio(IP:221.178.182.60)

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2015年9月12日 01:53

日本代表について(0票)

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