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【宇賀神×武藤×データ】世界のトレンドを高い基準で。"声"が支える浦和のサッカー。

2015 06/26  20:53

有料WEBマガジン『タグマ!』編集部の許可の元、タグマ!に掲載されているJリーグクラブ有料記事を全文掲載させていただいておりますこの企画。
今回は、先日、2015 Jリーグ1stステージ 無敗優勝を決めた浦和レッズのデータサイト「レッズプレスデータ」による宇賀神友弥選手、武藤雄樹選手の特別インタビューを掲載。


【宇賀神×武藤×データ】世界のトレンドを高い基準で。"声"が支える浦和のサッカー(レッズプレスデータ)

今年5月から配信開始となったレッズプレス!!の新サイト『レッズプレスデータ』の特集第一弾。データスタジアム提供のデータをもとに、選手と一緒に明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第15節までの戦いを分析します。

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【ここまでの話】
Vol.1:クロスからのゴール激増!Vol.2:スルーパスNo.1コンビVol.3:宇賀神の思考、進化する武藤番外編:写真で振り返るインタビュー

レッズプレス編集部(以下:RP):ここまで数字と選手の考えを擦り合わせてきました。いかがでしたか?

宇賀神友弥選手(以下:宇賀神):周りから「武藤とのコンビネーションが良いね」と言われてきましたし、自分自身もプレーしながら手応えを感じていたのですが、ここまで結果に出ているとは思わなかったので嬉しい驚きです。

データスタジアム(以下:DS):今季は奪った後のシュート数やシュートに繋がる割合が上がっています。また、高い位置で奪ってシュートに至っている数字が出ているのですが、意図的に前から奪うようになっているのでしょうか?

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宇賀神:今シーズンが始まる前、攻守の切り替えの早さは、監督からテーマとして挙がっていたところです。攻守の切り替えを早くし、相手の陣内でどんどんと高い位置でボールを奪うというのは、世界のトレンドになっていると思いますし、それをより高い基準で、国内で出来ているのがうちのチームなのかなと思います。僕の理想としては、武藤にも、もっと早く切り替えて欲しい。まだまだ。

RP:武藤選手が、まだまだですか?

宇賀神:まだまだ。

武藤雄樹選手(以下:武藤):もう、すごく言われるんですよ。

宇賀神:2テンポくらい遅いです。

武藤:その話し合いはしょっちゅう。

宇賀神:しょっちゅう。

RP:見ている方としては、武藤選手がいることで早くなったなと思うのですが。

武藤:僕としても、結構、頑張っているつもりですよ(笑)。だけど、理解できるんですよ。攻守の切り替えって、自分のところにボールがあるときには、そのままの流れで割とサッと行けるんですよ。ボールを奪われたあととか。

ただ、逆サイドでボールを奪われた時、「はあ......」みたいなに思う時があるんですよ。そこでフラフラと歩いていると、後ろから「おい!!!武藤!!!」って声がかかって。チラッと見ると、ウガさんが怒っていて(笑)。とりあえず、中に戻ろうかな、みたいな。またそこで立っていると、ウガさんから「もっと、中なんだよ!!!」「もうちょい!!!」と細かい指示が飛んでくる......。それを受け入れています(笑)。

やっぱり、守備のことは後ろに従うべきだと思うので。その「声」がなければ、もしかしたら、もっとやられているシーンが多いかもしれません。後ろが常に集中して前を動かしていると思います。だからこそ、守備に関しては、僕らは従うだけ。そこで走りきれるか。そこを意識していないと、ミシャも怒る(笑)。攻撃だけではなく、守備も全員でやるのが浦和レッズのサッカーです。

RP:ちなみに、宇賀神選手が武藤選手の動きを見て数テンポ遅いと感じるのは、武藤選手が挙げたような場面のことですか?

宇賀神:武藤がいて、チュンくん(李忠成)がいて、(興梠)慎三くんがいて、となった時に、自分以外がボールを奪われそうな時って、予測していれば、何となく感じるもの。パスが入った瞬間、軌道でズレると分かったら、本当ならば一歩、二歩出られるけれど、取られた!行こう!では遅い。取られそうだなという時にいかないと。武藤は行けている方だと思うけれど、自分が思っているタイミングより、二歩くらい遅い時もある。もう一歩、早く行けるよ!と思うんですよね。

自分がボールを持っている時以外の予測、これは本当にミシャがよく言います。予測していれば、セカンドボールを拾えるんだぞ、とか、ボールの回転を見れば、どちらにパスが行くかな、とか、相手の防ぎ方を見れば、だいたいどちらにボールが転がってくるかな、とか。全てが当たるわけではないけれど、なんとなく予測できる部分もあるので、そこがもう少し(笑)。

武藤がさらに出来るようになれば、もっと分厚い攻撃になると思います。武藤ならば絶対にできると思うし、やれる体力も、人の意見を受け入れることができる心の余裕もあると思っています。

武藤:前線の選手は、守備に対してサボりがちな面がありますからね。そこは後ろが注意しないと、もっとサボっちゃうから。言われて、バランスを整えていく。ま、これは言い方が悪いけれど、前を動かすのは後ろの仕事っていうか。

宇賀神:言ってくれるねえ。

武藤:(笑)。攻撃して疲れて、「はあ......」となっている時に「守備!」と言われると、「ああ!やらなくちゃ!」と思います。ウガさんは予測が早いなと本当によく思います。そうやって、後ろの選手が頑張っている姿を見ると、前もやらなくちゃいけないと思うし、良い効果が生まれているのかなと思いますね。粘り強い守備をしてくれているから、前は頑張れます。

RP:今後は、夏場の戦い方も待っています。

宇賀神:年間通して一番勝ち点を多く取りたい。目の前の試合を1試合1試合100%尽くすだけ。もちろん、結果が付いてこない時もあると思いますが、そこに一喜一憂せず、1試合1試合戦うだけ。夏場はより苦しい試合が待っていると思いますが、武藤や関根みたいな選手がガンガンと走ってくれると思うので、彼らを後ろから動かし、自分たちはもう少しだけ楽にできるように戦っていきたいと思います。

RP:また、改めてインタビューの場を設けて良いですか?

宇賀神:そうですよね。シーズンが終わった時に、もう一度データを見て、いろいろなランキングで第1位にいたい。より相手の脅威になれるように。もうたぶん、警戒されていると感じますが。

武藤:僕としても、最近、この2人のコンビネーションが減っているのかなと思っているんですよね。1ヶ月前くらいは、2人でパンパンパンっとやっていた感じもあるので。もしかしたら、相手もつぶそうとしてきているのかなと思います。それを上回れるくらいの力を見せたい。

宇賀神:終わる時にまたやりましょう。
(インタビュアー:レッズプレス!!ライター 有賀久子)
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「レッズプレスデータ」(http://www.targma.jp/redspress/)では、これまでのインタビューを掲載中!最新のデータや試合分析、各選手の分析データも随時更新!
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