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【名古屋グランパス】ノヴァコヴィッチの加入で川又堅碁は今、最高に"ギラギラ"している

2015 02/22  16:38

有料WEBマガジン『タグマ!』編集部の許可の元、タグマ!に掲載されているJリーグクラブ有料記事を全文掲載させていただいておりますこの企画。
今回は名古屋グランパスを中心としたWEBマガジン「赤鯱新報」から川又堅碁選手に関する記事になります。


【赤鯱短信】究極の負けず嫌い、川又堅碁は今何を思うか。
2015年2月13日更新


沖縄での二次キャンプも残すところあと4日。名古屋から離れられない身としては現地で選手たちの動きを見て、直接話を聞きたいところだがこちらも仕事なので仕方がない。無事に2015年版のイヤーブックは製本に入ったので一安心というところだ。こちらについては情報が出せるようになり次第お知らせしますので少々お待ちを。

さて本題の川又堅碁である。今季は最前線のスコアラーとしてノヴァコヴィッチが加入したことで、さぞワクワクの毎日を送っていることだろうと想像する。1トップならば一つのポジションを争うことになる上に、ただでさえプレーに共通点の多いセンターフォワードを獲得した事実が彼のプライドを傷つけやしないかと心配する人もいるかもしれない。だが、その心配は無用だ。川又は逆境を楽しむことができる男だからである。

昨年にインタビューをした際、彼は言っていた。「若いときにブラジルに行って、屈辱的な生活を送らされたことはプラスになった。その頃のオレは日本に住む日本人すべてを憎らしく思ってたよ。うまい飯食って、良い布団で寝て、友達と楽しく喋って。憶えとけよ!って日本を敵視していた。そんな負けず嫌いが逆境に立たされた。たまらなかった。それは楽しかった」。つまり今、川又は最高に"ギラギラ"しているということだ。

川又はまた、こんなことも言っていた。
「オレに影響を与えた人なんていないよ。でもアルビ(新潟)のオレらの世代はめっちゃ面白かったね。鈴木大輔、大野和成、舞行龍ジェームズ。昨日も大輔から電話かかってきて、その時オレは矢野さんと話していたのに『オレたちはこれからやな!こんなもんじゃねえぞ!!』ってさ(笑)。オレたちは飢えてる。いつもギラギラしてる。ただし、誰に対してもオレは尊敬の気持ちを持っているよ。後輩合わせた全員をリスペクトしたうえで、自分を出したい。名古屋に来て、いろんな選手に対して、いろんな場面ですごいなと思ったことは多々あった。『この人は毎日朝早く来て準備して、練習後も残っていろいろやっているな』とか、練習中にみんなに強く言っている言葉の意味を自分なりに考えてみたりもした」

自信家に見えて、実はそうではないのが川又という選手の実相だ。「FWが得点するのは当然」と言ったとしたなら、それは「オレは取れるから」ではなく、純粋に「FWの仕事は得点だから」という意味で言っているのである。ならばノヴァコヴィッチの加入は逆に良い影響をもたらすかもしれない。このスロベニア代表FWは「若い選手には経験を伝えたい」と公言している。ワールドカップやヨーロッパ選手権の予選でもゴールを記録している一流ストライカーのエッセンスは、今オフにヨーロッパへ勉強を兼ねてサッカー観戦に出かけた川又にとっては何よりの栄養になるはず。

この男が輝きを取り戻し、いや実力を発揮すれば二桁得点は現実的に求めていい数字。今季の背番号32には、昨季以上の期待をしたい。いや、するべきだ。

reported by 今井雄一朗



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