J論 by タグマ!

デル・ピエロ効果だ! ”日本一諦めの悪いスタジアム”長良川競技場に平均から倍増の12,045人!

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連敗を10に伸ばしてもなお、ゴール裏が前向きな声援を送る”日本一諦めの悪いスタジアム”岐阜メモリアルセンター長良川競技場で、19位に沈むFC岐阜がついに連敗を止めた。1-1の引き分けとはいえ、5位の東京ヴェルディを相手にシュート数18対6で圧倒。復調の兆しを見せたうえで勝点1を獲得したJ2第34節だった。選手自身の奮起はもちろんだが、熱烈なファンの後押しも連敗ストップの一因だろう。

この試合で選手が背にした大声援は半端ではなかった。前回ホームゲームの入場者数5,247人の倍以上となる12,045人が詰めかけていた。最大の要因はアレッサンドロ・デル・ピエロさんの来場だろう。”デル・ピエログッズ”は午前11時を待たずに売り切れ。広場にはFC岐阜と東京ヴェルディの緑色だけでなく、かつてデル・ピエロさんが在籍したユベントスやシドニーFCのユニフォームを着用する年季の入ったファンもあふれていた。

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デル・ピエロさんは精力的に動いた。まず10時30分からの1時間『デル・ピエロサッカー教室』を実施。その後、サッカー教室参加者向けの撮影会を経て、12時30分過ぎから原博実Jリーグ理事長、平畠啓史さんとのトークショー。ほんの少しの休憩を挟んでギッフィーとのフリーキック対決に臨むと、またも休むも間もなく共同記者会見に出席。試合開始直前には、いつもはスポンサーが担当する応援練習『センターサークル応援団』とキックインセレモニーを日本特殊陶業と共同でおこない、ハーフタイムには場内を一周した。

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▼ギッフィーとのフリーキック対決は見ものだった。
フリーキック対決と言いながら、デル・ピエロさんが自らちょこんとボールを転がしてから蹴る”ひとり間接フリーキックスタイル”による3本勝負2本先取マッチ。ギッフィーは2本目をかろうじて弾く(※弾いたボールが枠に当たって跳ね返る)健闘を見せたが、正確に、左右両隅に打ち分ける高い精度の前に、2本を決められてしまった。
デル・ピエロさんは会見で「いちばんいいと思ったシュートを止められたのは残念。1本目、2本目はギッフィーが蹴る方向(ファーサイド)を予測して飛んでいたので、3本目は悪戯心も込めてニアサイドに蹴った」と、おとなげないコメントでこの対決を振り返った。

会見でデル・ピエロさんが「いちばん大事なのは、このあとのヴェルディ戦に岐阜が勝つこと。そこをいっしょにサポートしていけたらと思う」と語ったように、まさに一丸となって戦ったFC岐阜。この日の連敗脱出を境に、さらに上をめざしていきたい。