[J論] - これを読めばJが見える

論 時事蹴論時事ネタ一発蹴り

kawabatashimizuoosimanakanokawajitsuchiyanaitowatanabegotosimozonogelandohiranotakisuzukijunkamiyasatomadokakatamura55nakakuraitagakinonakagunzifujiijronmatsumototakenakaishii

審判批評家・石井紘人

2016 08/31  11:08

【石井紘人の審判批評】J1セカンドステージ残り7試合。ここまでの気になるジャッジを振り返る



▼審判員が背負うもの
2016年のJ1セカンドステージも残り7試合。各クラブにとって、重みのある試合が続き、それは試合を割り当てられる審判員にとっても同じである。国際審判員として活躍し、現役時代は昇格や降格がかかった試合を割り当てられることが多かった柏原丈二氏は、2011年のプロフェッショナルレフェリー合宿取材時の「難しい試合とは?」という質問に、「選手の生活がかかっている試合は難しい試合なのかもしれません。もちろん、僕らも生活がかかっています。とはいえ、僕の判定ミスが原因でJ2に落ちるようなことが起きれば、僕が選手の生活を変えてしまう。今、おっしゃられた難しいゲームというのは、試合以外に色々なモノがかかっているものじゃないでしょうか」と審判員が背負うものを教えてくれた。

そんな審判員たちのセカンドステージでのパフォーマンスを振り返ってみたい。

▼新ルール導入後、争点となった槙野選手の退場シーン
まずセカンドステージから大きく変わったのはJリーグでも新ルールが導入されたこと。早速、J1セカンドステージ第1節「アビスパ福岡×浦和レッズ」では、サポーターから「新ルールでは?」という声があがった。それは、槙野智章が得点の機会をホールディングで阻止し、【得点の機会阻止】で退場となったシーンだ。

これに対し、上川徹日本サッカー協会審判委員会副委員長は「我々の見解は、退場で妥当です。試合後の選手のコメントを記事で読みましたが、もしかすると彼はボールにプレーしようとしていたので適用外だと思ったのかもしれません。"手で"あろうが"足で"あろうが、ボールにプレーする意図があれば同じだとおもったのかもしれません。実際に訊いた訳ではないので分かりませんが、コメントからはそのように思いました。理解を間違っていたのかなと」と語ったように、審判員の判定は正しかった。現時点では、新ルールの適用ミスは起こっていない。

一方で、J1セカンドステージ第3節「川崎フロンターレ×アルビレックス新潟」では、ハンドリングと思えるジャッジと、オフサイドにすべきと感じたジャッジがあった。また第7節「FC東京×ジュビロ磐田」のムリキとGK志村滉に接触があったのか議論できるシーンがあり、第9節「大宮アルディージャ×ベガルタ仙台」では幻のゴールがあったと思う。

他にも審判団にミスがあった試合はあるだろう。ただ、ミスにも見えるシーンがあったが、試合に影響はなかったのであれば、大枠は抑えられていたということで評価が出来る。フットボールはミスのスポーツと言われる。問題は、どこでミスをおかしてしまうか。それは、監督も選手も審判員も同じ。結果を左右するようなミスをおかした監督や選手が批判されるように、審判員もミスから試合に影響を与えてしまったのであれば、批判されるべきである。逆に言えば、ボールアウトの判定一つや、ミスかもわからない判定にもかかわらず、選手のアピールに流されて審判員を批判していては、建設的な審判批評は生まれない。プレミアリーグやフットボールリーグなどの審判に関する独立組織「Professional Game Match Officials Limited (PGMOL)」に所属しているRay Oliver氏も「まずはリプレイを見て欲しい」と語っていたように。


石井紘人 Hayato Ishii

ベストセラーとなった『足指をまげるだけで腰痛は治る!』(ぴあ)に続き、サッカーに特化し、『SOCCER KOZO』(ガイドワークス)編集部と作った『足ゆび力 つま先を使うだけで一生健康でいられる』が絶賛発売中。また、審判批評に特化したFootBall Referee Journalも運営。ご意見やご感想はツイッター:@FBRJ_JPまで。

審判批評家・石井紘人  その他のコラム

投票

納得(0票)

異論(0票)

論 アクセス ランキング

論 最新ニュース